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「ちょろい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

ちょろいの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三十歳」より 著者:坂口安吾
鬱な退屈と、悪意の眼があるばかりである。そう語っているのであろうが、なにを、甘ッちょろい、私の心は波立ちもせず、退屈しきっているのみだ。 然し、甘くない何物も....
次郎物語」より 著者:下村湖人
いずれにしても、自分にとっては、あまり愉快なことではない。何といういい気な、甘っちょろい兄だろう、と軽蔑してやりたい気にさえなる。 もっとも道江にたいして自分....
失われた半身」より 著者:豊島与志雄
が預けてることになってるウイスキーを、彼等に公開はしなかった。おれはそれほど甘っちょろい男ではないし、それほど彼等と親しくもなかった。 ところで、おれには妙な....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
るので、今時の男が本当に何かやりたいと思って、一々女房の許可を得てやるなんて甘っちょろいものではないのだから、こっちからそんなことにさばける必要はない。したいこ....
好日」より 著者:三好十郎
、まだ早い。 三好 (昂奮の過ぎ去った後の静かな調子)いやいや、達うよ。俺が甘っちょろい男だから、こんな大げさな事を考えなきゃならん所に、おっこちるんだ。ばけ物....
胎内」より 著者:三好十郎
て、俺といっしょに、こうしているんだ。憎んでいる俺とだ。ヘヘ、愛だのなんだの甘っちょろいことよりゃ、憎みの方が、タシカだよ。永もちがするんだ。ヘヘ、ヘヘ! 村子....
炎の人――ゴッホ小伝――」より 著者:三好十郎
モーヴ そらそら、君は不幸なと言う言葉の次に必らず善良なとつづける。それさ、甘っちょろい人道主義と言うのは。不幸な人間は善良だと、きめている。へ! 果してそうだ....