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「でかい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

でかいの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
彼 第二」より 著者:芥川竜之介
なかったかしら、僕が声帯《せいたい》を調べて貰った話は?」 「上海《シャンハイ》でかい?」 「いや、ロンドンへ帰った時に。――僕は声帯を調べて貰ったら、世界的な....
或る女」より 著者:有島武郎
から花《か》べんのようにこぼれ落ちるなまめかしい香《かお》りを夢|心地《ごこち》でかいでいるようだったが、やがて物たるげに、 「もう起きたんか。何時《なんじ》だ....
註文帳」より 著者:泉鏡花
にはらはらと媚めく跫音。 端近になったがいと少く清しき声で、 「辻が帰っておいでかい。」 「あれ、」と低声に年増が制して、門なる方を憚る気勢。 「可かったら開....
眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
れて、洗面所を打つ水の下に、さっきの提灯が朦朧と、半ば暗く、巴を一つ照らして、墨でかいた炎か、鯰の跳ねたか、と思う形に点れていた。 いまにも電燈が点くだろう。....
わが母を語る」より 著者:上村松園
に残していますが、亀の齢一斤六圓也、綾の友一斤五圓五十銭也などと達者なお家流の字でかいてあります。正月の松の内など、店も表戸をしめて休みますが、その頃は出入口の....
透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
も秘密で、研究をすすめていくことにしたのだ」 「だれの手もかりないで、きみひとりでかい?」 「そうだ。ぼくは研究が完成したそのとき、ぱっと世間に発表して、一夜で....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
」 と、私はいきなり声をかけた。すると魚戸は立ち停って、苦笑いをしながら、 「でかい声を出すなよ、みっともない。君が奢ってくれるとは珍らしい話だが、今夜はよす....
海底都市」より 著者:海野十三
《ふと》って居り、血色もよく、元気に見える。声だって、みんなあたりへひびくようなでかい声を出す。どこからか息がすうすう抜けているような、あの焼跡で聞く虫細い声な....
火星探険」より 著者:海野十三
ぞいていたがね。塔の屋根が丸くて、そして中で機械をまわすと割れ目が出来、そこからでかい望遠鏡がにゅっと出るのさ。ところが、そこの研究所は今はからっぽさ」 「へえ....
火星兵団」より 著者:海野十三
して一列になったまま、そこを通って行った。 彼らが通っていった後には、チョークでかいた石けりの白い輪はあった。石けりの石も、そのままそこにあった。しかし、どう....
恐竜艇の冒険」より 著者:海野十三
メートル立方の箱の中にらくにはいってしまうが、取り出してふくらますと、すばらしくでかいものになる。 恐龍の目の中に、写真機がとりつけられるようになっていた。そ....
金属人間」より 著者:海野十三
」 「あ、そんな大きな声を出しては――」 「これはわしの地声《じごえ》だ。どんなでかい声を出そうと、きみからさしずはうけない」 警部がどなるたびに、配電盤の計....
空襲警報」より 著者:海野十三
! それが、やや北寄りの空に三、四条、サーッと交叉した。 とたんに、空中に白墨でかいたようにまっ白に塗られた怪影があらわれたのだった。――兵はブルンと慄えた。....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
あさんには、なんだか、軍艦のついた帛紗をよこし、皆で喰えと云って、錨せんべいの、でかい缶を送って来たので驚いたよ。いずれ後で出してくるだろう」 「そりゃいよいよ....
三十年後の世界」より 著者:海野十三
火をふきだしている。 きいてみると、やっぱりスミレ女史のいったとおり、宇宙塵のでかいやつが衝突して発火したのだという。 「火事は消せますか。本艇は爆発しません....