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のみ
「のみ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
のみの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
住んでからいよいよ旺盛になった。どんな大きな話でも、恐ろしい話でも、彼はがぶりと
のみこんでしまうのだ。彼のたのしみは、午後、学校が終ってから、学校のそばですすり....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
は自ら顧みて、決してこの二つの条件を備えておるとは思わない。ただ最初の試みをする
のみである。 科学者の中で、特にファラデーを選んだ理由は、第一。それゆえ、伝記....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
比べる者なし」と校長に語られたりと。予この事を洩れ聞きてさては我はこの郷に冠たる
のみならず、新潟県下第一の俊傑なりしか、この県下に第一ならば全国の英雄が集まる東....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
ともっと火華を散し、火華を咲かせたかった。唯々、惜しいことをしたと思い続けている
のみである。 ここに十巻の全集が世に贈られることは癒されざる慰めの纔かな慰めである。....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
の最後に襲って来る瓦解をよく語っている。この手記は鋭い神経をもつ人や感じやすい者
のみに解るような悲惨な最後の理由を述べ尽しているのである。以下その手記である、―....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
三日―― 生き、考えるものを、殺して、前に置き、それに小さな穴を、ただ小さな穴
のみをうがち、生命をつくりあげている血が流れるのを眺め、それが柔かな、冷たい、動....
「墓」より 著者:秋田滋
れだけのことなのであります。そこで、わたくしは考えたのであります。彼女の肉体、あ
のみずみずしていた、温ッたかな、あんなに柔かく、あんなに白くあんなに美しかった肉....
「初雪」より 著者:秋田滋
の柩の底に、経帳子にしようと自分が選んでおいたあの絹衣につつまれた白骨をとどめる
のみで、あわれ果敢なく朽ちはてているであろう。 彼女はもうこの世の人ではあるま....
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
し斜《なな》めに後ろから見た上半身。人形の首はおのずから人間の首に変ってしまう。
のみならずこう少年に話しかける。――
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「目金を買っ....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
ょうもん》の面《おもて》を反故《ほご》にするのが、いかにも彼にはつらく思われた。
のみならず朋輩《ほうばい》たちに、後指《うしろゆび》をさされはしないかと云う、懸....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
安を感じ出すのです。達雄は妙子を愛している、――そう女主人公は直覚するのですね。
のみならずこの不安は一日ましにだんだん高まるばかりなのです。
主筆 達雄はどう....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
かけた。が、露柴はうんとか、ええとか、好《い》い加減な返事しかしてくれなかった。
のみならず彼も中《あ》てられたのか、電燈の光に背《そむ》きながら、わざと鳥打帽を....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
時には××胡同《ことう》の社宅に据《す》えた寝棺《ねがん》の中に横たわっていた。
のみならずちょうど寝棺の前には若い本願寺派《ほんがんじは》の布教師《ふきょうし》....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
り。もっとも些少《さしょう》の東西《もの》なれども、こたびの路用を資《たす》くる
のみ。わが私《わたくし》の餞別《はなむけ》ならず、里見殿《さとみどの》の賜《たま....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
川の水のにおいと答えるのになんの躊躇《ちゅうちょ》もしないであろう。ひとりにおい
のみではない。大川の水の色、大川の水のひびきは、我が愛する「東京」の色であり、声....