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のろま
「のろま〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
のろまの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
み、些細なことにはかまわなかった。すばしこい子供は半分ぐらい飛ばしても叱られず、
のろまの子供はときおり尻をひどくたたいて急がされ、むずかしい言葉をしゃにむに読ま....
「野呂松人形」より 著者:芥川竜之介
野呂松人形《
のろまにんぎょう》を使うから、見に来ないかと云う招待が突然来た。招待してくれたの....
「或る女」より 著者:有島武郎
《かも》うてくださるな、おいお俊《しゅん》――お俊というに、何しとるぞい」
と
のろまらしく呼び立てた。帯《おび》しろ裸《はだか》の叔母がそこにやって来て、また....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
の総だけも、目障りになるまいという、しおらしいんだね。 (酒だ、酒だ。疾くせい、
のろま!)とぎっくり、と胸を張反らして、目を剥く。こいつが、どろんと濁って血走っ....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
きょ、きょら、くらら鳥の声が、この時急に変った。野太く、図抜けた、ぼやっとした、
のろまな、しかも悪く底響きのするのに変って、 ……おのれら! おのれら!…… ....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
込んだ男だから、なかなか思い切れるはずはない、さ」 「どんなに馬鹿だッて、そんな
のろまな男はなかろうよ」 「どうせ、おかみさんがやかましくッて、あたいをここには....
「競馬」より 著者:織田作之助
、痛い痛いと泣く声にも情痴の響《ひび》きはなかった。やっと看護婦が帰って来たが、
のろまな看護婦がアンプルを切ったり注射液を吸い上げたり、腕《うで》を消毒したりす....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
ぬのみか、人目には破戒僧のように見える――のはまず我慢するとして、女は第一愚図で
のろまで、いやに頑なで、法螺も吹かねば本当のことも言わぬ、全身これ秘密だらけ、と....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ペレズはさっそくこの手紙をアンリに見せた。アンリとても、手紙の意味を呑み込むに、
のろまではなかった。イギリスの友の忠告に従って、彼は特別の使者をエリザベスに送っ....
「断食芸人」より 著者:カフカフランツ
びとは、まず何よりも動物小屋へいこうとする人たちだった。大群が通り過ぎていくと、
のろまな連中が遅れてやってくる。この連中は、ただその気さえあれば、もう立ちどまる....
「物のいわれ」より 著者:楠山正雄
んぴょん元気よくとんで来ました。蛙はずんずん蛇を追いこして、 「蛇さん、ずいぶん
のろまだなあ。おいらのしりでもしゃぶるがいい。」 と悪口をいいながら、またずん....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
にあれがここへ這入って来たら、
己の無作法はどんなにか罪なわれるだろう。
大きな
のろま男奴。なんと云う小さくなりようだ。
大方あれが足の前に蕩けた様になって俯さ....
「痴人の復讐」より 著者:小酒井不木
悪いとは思いませんけれど、至って挙動が鈍く手先が不器用ですから、小学校時代には「
のろま」中学校時代には「愚図」という月並な綺名を貰いました。然し私は、寧ろ病的と....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
芸術としては非常に退歩だ。 イタリア映画にも、日本映画に似たような田舎くさい、
のろまなセンスがあり、やたらにリリシズムに陶酔したがるところなどもよく似ている。....
「街底の熔鉱炉」より 著者:佐左木俊郎
まらなけりゃあ、やるがなあ……)って言っているんだけど、小父さんのような野呂間《
のろま》なんかにはとても出来やしないんだよ。」 「でも、随分変な職業《しょうばい....