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のんき
「のんき〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
のんきの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
思われたのだ。 先生というものは概して田舎の女性たちには相当尊敬されるもので、
のんきな紳士風の人間のように思われ、荒っぽい田舎の男たちにくらべれば、はるかにす....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
は、犬猫に対する時だけである。
池大雅
「大雅《たいが》は余程|呑気《
のんき》な人で、世情に疎かった事は、其室|玉瀾《ぎょくらん》を迎えた時に夫婦の交....
「路上」より 著者:芥川竜之介
う。」
「うん、鳴ったような気もしない事はない。」
「相不変《あいかわらず》君は
のんきだな。また認識の根拠は何処《いずく》にあるかとか何とか云う問題を、御苦労様....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
んな事もお訊きしました。―― 『斯うして拝見致しますと竜宮は、いかにもきれいで、
のんきらしく結構に思われますが、矢張り神様にもいろいろつらい御苦労がおありなさる....
「美術曲芸しん粉細工」より 著者:阿部徳蔵
細工の花を、鉢植にして並べることにした。 道楽が半分暇つぶしが半分といふ、至極
のんきな商売で、狐光老はぶら/\、雨さへ降らなければ、毎日その車をひいて家を出か....
「或る女」より 著者:有島武郎
してひとり言《ごと》のように、
「この船で僕もアメリカに行って見たいなあ」
と
のんきな事をいった。
「どうか桟橋まで見てやってくださいましね。あなたもそのうち....
「或る女」より 著者:有島武郎
す。木村の手紙を見ない前でもあなたのあの電話の口調には……電話だったせいかまるで
のんきな冗談口のようにしか聞こえなかったものだから……ほんとうをいうとかなり不快....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
家の中から根こそぎ無くなっているのをまのあたりに見やった時、君はそれまでの考えの
のんき過ぎたのに気がついたに違いない。充分の思慮もせずにこんな生活の渦巻の中に我....
「星座」より 著者:有島武郎
がゆるんで涙がこみあげてきそうになった。送りに来た書生さんたちはと見ると、まるで
のんきな風で高笑いなどをしながら遠くから冗談口を取りかわしたりして、思い思いに散....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
投げたり、胸を軽くそらしたり、時々楽しそうに笑ったり、話声は聞えなかったが、さも
のんきらしく、おもしろそうに遊んでいる。 それをまたその人々の飼犬らしい、毛色....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
透かして見ると、門は寝静ったように鎖してあった。 いつの間にか、トチトチトン、
のんきらしい響に乗って、駅と書いた本所|停車場の建札も、駅と読んで、白日、菜の花....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
朝湯で少しはっきりして、朝飯を取ります頃は、からりと上天気。もう十時頃で、田舎は
のんきですから、しらしら明もおんなじに、清々しく、朗かに雀たちが高囀で遊んでいま....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
聴《き》き、月を望み、夜色の幽静を賞して、ようやく橋の半ばを過ぎぬ。渠はたちまち
のんきなる人の姿を認めぬ。何者かこれ、天地を枕衾《ちんきん》として露下月前に快眠....
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
言った。差当《さしあた》り何の用もない。何年にも幾日《いくか》にも、こんな暢気《
のんき》な事は覚えぬ。おんぶするならしてくれ、で、些《ち》と他愛《たわい》がない....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
とすれすれになって茂《しげみ》の中に見えなくなった。
(どッこいしょ、)と暢気《
のんき》なかけ声で、その流の石の上を飛々《とびとび》に伝って来たのは、茣蓙《ござ....