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はずみ
「はずみ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
はずみの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
り、ときどき並みはずれてよく光るのが路を横ぎって流れ、彼をおどろかした。なにかの
はずみで、大きな馬鹿な甲虫がまごついて飛んできて彼にぶつかろうものなら、このあわ....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
十月廿八日震災記聞」と大きく刷ってあるのでございます。それを見た時、私は急に胸が
はずみ出しました。私の耳もとでは誰かが嬉しそうに嘲笑《あざわら》いながら、「それ....
「白」より 著者:芥川竜之介
のです。子供たちは四方《しほう》へ逃げ散りました。中には余り狼狽《ろうばい》した
はずみに、路《みち》ばたの花壇へ飛びこんだのもあります。白は二三間追いかけた後《....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
ちの仲間だもの、すぐに刃物三昧《はものざんまい》だろうじゃないか。万一、その時の
はずみで、娘にけがでもあったら、とわたしは、ただ、それが心配なのさ。娘は、なにし....
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
へ転げ落ちた。
橋の上の見物は、またどっと声をあげて哂った。
船の中ではその
はずみに、三味線の棹《さお》でも折られたらしい。幕の間から見ると、面白そうに酔っ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
いました。 心の昂奮が一|応鎮まってから、私達の間には四方八方の物語が一しきり
はずみました。―― 『そなたは一たい、何処が悪くて歿ったのじゃ?』 『腹部の病気....
「或る女」より 著者:有島武郎
を見回した。西洋の婦人たちは等しく葉子を見やって、その花々しい服装から軽率《かる
はずみ》らしい挙動を苦々しく思うらしい顔つきをしていた。それらの外国人の中には田....
「或る女」より 著者:有島武郎
あなたのお声が聞こえたもんだから、飛び立つようにうれしくって思わずしらずあんな軽
はずみな事をいってしまいましたの。木村から頼まれて私の世話を見てくださった倉地と....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
て思いきり長く息を吹いた。家がぐらぐらと揺れた。地面からおどり上がった雪が二三度
はずみを取っておいて、どっと一気に天に向かって、謀反でもするように、降りかかって....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
お前は機械になることを恥じねばならぬ。若し聊かでもそれを恥とするなら、そう軽
はずみな先き走りばかりはしていられない筈だ。外部ばかりに気を取られていずに、少し....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
ぴしする戸ばかりをあつかい慣れている彼れの手の力があまったのだ。妻がぎょっとする
はずみに背《せなか》の赤坊も眼を覚《さま》して泣き出した。帳場にいた二人の男は飛....
「星座」より 著者:有島武郎
座をしざった。たった今までの愉快さは西山から逃げていった。西山自身があまりな心の
はずみ方に少し不安を抱きはじめた時ではあったが……
「それはそうだ。ひとつ西山の....
「卑怯者」より 著者:有島武郎
いるのか。こんないたずらがこの子にできるかできないか、考えてもみろ。可哀そうに。
はずみから出たあやまちなんだ。俺《おれ》はさっきから一伍一什《いちぶしじゅう》を....
「醜い家鴨の子」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
んはきいきい言って、火箸でぶとうとするし、子供達もわいわい燥いで、捕えようとする
はずみにお互いにぶつかって転んだりしてしまいました。けれども幸いに子家鴨はうまく....
「聖書」より 著者:生田春月
はっきりして来て、妙に鋭くなっている。Kさんが酔うといつもこうだ。二人の話は愈々
はずみ出した。僕は調子に乗って、象徴詩を罵り始めた。 「僕は詩壇をあやまるものは....