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ばりばり
「ばりばり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ばりばりの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
交友の如何、そこらを一つ委しく聞かして貰いたいんだがね。」 主税は堪りかねて、
ばりばりと烏府の中を突崩した。この暖いのに、河野が両手を翳すほど、火鉢の火は消え....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
は堪らんな、下座敷は無いか。――貴方はいかがです。」 途中で見た上阪の中途に、
ばりばりと月に凍てた廻縁の総硝子。紅色の屋号の電燈が怪しき流星のごとき光を放つ。....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
伝来の本場ものだ。黒くて筋の入ったのは阿蘭陀煉、一名|筏羊羹。おこしを食うのに、
ばりばり音を立てなさんな、新造に嫌われる、と世話を焼いて、帰途が、屋台の牛めしで....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
ちに強く響いて、ひそかに冷汗になっていた処――「むふん。」と笑いながら出て来て、
ばりばりと油の乾いた蛇目傘を開いた。トンと轆轤を切って、外套両名、相合傘でいた私....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
杉田のことをしきりに気づかっている。 「上官!」 と、杉田はベッドの上で、歯を
ばりばりとかみあわせて悲痛な思だ。いくら起きるなと命令しても、いま自分の前で上官....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
舞いだした。それが見るまに台から上にとびあがったと思うと、天幕を頭でつきあげた。
ばりばりぷつんと、天幕の紐が切れる音が聞えた。すると天幕がばさりと下に崩れ落ち、....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
て、りんごの並んでいるところから五十センチほど上の空間に、ぴったり停止した。と、
ばりばり音がして、紙袋は口を開いた。 「あッ」三根夫は、目を見はった。すると、下....
「怪塔王」より 著者:海野十三
して手をこまぬいて見ているなんて、なさけないことだなあ」 と、小浜兵曹長は歯を
ばりばりかんで、ざんねんがっています。 「小浜兵曹長」 青江三空曹がよびかけま....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
大辻の横腹をどんとついた。 「あっ、うむ。き、貴様は……」大辻は、無念そうに歯を
ばりばりかみあわせたが、少年の拳につかれた横腹のいたみにたえられなくなって、ばっ....
「千年後の世界」より 著者:海野十三
というと」 「つまり人造肉と似たようなものです。人造なんですから、いつでもこれを
ばりばりと破って、新しいのと貼りかえられます」 「ははあ、そうでしたか」 とい....
「超人間X号」より 著者:海野十三
報告した。 「そんなはずはないんだが――さてはX号が持っていったかな」 サルは
ばりばりと歯ぎしりをした。 「ところで先生、先生はどうしてこんな所にとじこめられ....
「東京要塞」より 著者:海野十三
。亜鉛屋根を抜けて真赤な焔の幕が舞い下りたと思った刹那、砲身も兵も建物も、がーん
ばりばりと大空に吹きあげられてしまったから。 東京市民は、近きも遠きも、この時....
「虫喰い算大会」より 著者:海野十三
ク・ホームズ探偵的な解き方ではなく、その運算書から多元の聯立方程式を得、それから
ばりばりと解いていく方法もございます。つまり代数的解き方です。 この方が、むし....
「唇草」より 著者:岡本かの子
の高い彼の青白い顔に配合して、病的に美しかった。彼の歯は結核性に皓く、硬いものを
ばりばり噛むのを好いた。 千代重がまだ日本にいたある年の初夏のころである。この....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
とてもかたくなっていてアイゼンなしでは歩けなかった。また下の方は一日の快晴で雪が
ばりばりのクラストになっていて、スキーの下手な僕は滑っているときより転んでいると....