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ぱっと
「ぱっと〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ぱっとの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
積みこんで、下には壺やら薬罐やらをぶらさげているのだった。そして、彼自身は、ぱっ
ぱっと走る牝馬にまたがり、子馬を一頭したがえて、ケンタッキーか、テネシーか、ある....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
んという大工が一人、梯子か何かに乗ったまま玄能で天井を叩いている、天井からはぱっ
ぱっと埃が出る――そんな光景を覚えているのである。 これは江戸の昔から祖父や父....
「路上」より 著者:芥川竜之介
ているんです。しかもレムブラントのやつなんぞは、やっぱり例のレムブラント光線が、
ぱっと一箇所に落ちているんだから、振《ふる》っているじゃありませんか。つまりああ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
からに大そうお陽気で、お召物などはいつも思い切った華美造り、丁度桜の花が一|時に
ぱっと咲き出でたというような趣がございます。私が初めてお目にかかった時のお服装は....
「或る女」より 著者:有島武郎
藤にいい残して、いきなり繰り戸をあけてデッキに出た。
だいぶ高くなった日の光が
ぱっと大森田圃《おおもりたんぼ》に照り渡って、海が笑いながら光るのが、並み木の向....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
うへ駆け寄った。 音は聞こえずに烽火の火花は間を置いて怪火のようにはるかの空に
ぱっと咲いてはすぐ散って行く。 船は縄に引かれてぐんぐん陸のほうへ近寄って行く....
「野のはくちょう」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
だやかでした。お日さまがのぼるとすぐ、はくちょうたちはエリーザをつれて、この島を
ぱっととび立ちました。海はまだすごい波が立っていました。やがて高く舞り上がって、....
「ひこうかばん」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
るぞ。」と、ほくち箱が、くちをはさみました。そして、火切石にかねをぶつけたので、
ぱっと火花がちりました。 「どうだ、おたがいに、おもしろく、ひと晩すごそうじゃな....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
入の上に致し、一箱のマッチを傾けて火を点ずれば、濡れたるものながら、火※を高めて
ぱっと燃え、奇臭鼻をつく。船頭見て愕き、走り来りて、 『どうなさいますのです。何....
「活人形」より 著者:泉鏡花
に翔り来て、赫々たる洋燈の周囲を、飛び廻り、飛び狂い、火にあくがれていたりしが、
ぱっと羽たたき火屋の中へ逆さまに飛び入りつ、煽動に消える火とともに身を焦してぞ失....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
。」 やがて、水の流を前にして、眩い日南の糸桜に、燦々と雪の咲いた、暖簾の藍も
ぱっと明い、桜湯の前へ立った。 「糸ちゃん、望みが叶うと、よ、もやいの石鹸なんか....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
い。月は雲の底に淀りしている。神路山の樹は蒼くても、二見の波は白かろう。酷い勢、
ぱっと吹くので、たじたじとなる。帽子が飛ぶから、そのまま、藤屋が店へ投返した……....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
一 「ちらちらちらちら雪の降る中へ、松明が
ぱっと燃えながら二本――誰も言うことでございますが、他にいたし方もありませんや。....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
三十六 やがて、貸切と書いた紙の白い、その門の柱の暗い、敷石の
ぱっと明い、静粛としながら幽なように、三味線の音が、チラチラ水の上を流れて聞える....
「海異記」より 著者:泉鏡花
かな足踏して、 「わい!」 日向へのッそりと来た、茶の斑犬が、びくりと退って、
ぱっと砂、いや、その遁げ状の慌しさ。 四 「状を見ろ、弱虫め、誰だ....