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ひだ
「ひだ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ひだの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
山な白鑞の締め金をつけていた。元気はいいが、もう萎びてしまった彼らの女房たちは、
ひだのついた帽子をかぶり、胴の長いガウンを着て、手製の下衣をつけ、鋏や、針さしや....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
、ひっそりと暁《あかつき》を迎えている、――その家々の屋根の上には、石油色に襞《
ひだ》をなぞった、寒い茶褐色の松樹山《しょうじゅざん》が、目の前に迫って見えるの....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
、もうこちらの声も通じないらしい。創《きず》は「首構《くびがまえ》七寸程、左肩《
ひだりかた》六七寸ばかり、右肩五寸ばかり、左右手四五ヶ所、鼻上耳脇また頭《かしら....
「槍が岳に登った記」より 著者:芥川竜之介
右に歯朶《しだ》の葉のような高低をもって長くつづいたのが、信濃《しなの》と飛騨《
ひだ》とを限る連山である。空はその上にうすい暗みを帯びた藍色《あいいろ》にすんで....
「小夜啼鳥」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
うつくしいはたをもって、すわっていました。そうして、りっぱなびろうどのとばりの、
ひだのあいだには、ずらりと、みなれない、いくつものくびがならんで、のぞきこんでい....
「ひこうかばん」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
とんでいらしった。」と、もうひとりがいいました。「それはかわらしい天使のお子が、
ひだのあいだからのぞいていた。」 まったくむすこのきいたことはみんなすばらしい....
「雪の女王」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ら、となかいのあたまの上に、ひとかけ、氷のかたまりを、のせてやりました。そして、
ひだらはたべることができたからで、この女の人は、けっしてどんなものでも、むだには....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
ててあびせ掛けると、浴びせておいて晴れると思えば、その裏の峰がもう晴れた処から、
ひだを取って白くなります。見る見るうちに雪が掛るんでございましてね。左右の山は、....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
らちらと光ったものがある。緩い、遅い、稲妻のように流れて、靄のかかった中に、土の
ひだが数えられる、大巌山の根を低く繞って消えたのは、どこかの電燈が閃いて映ったよ....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
透る、力ある音調である。美しい女のその声に、この折から、背後のみ見返られて、雲の
ひだ染みに蔽いかかる、桟敷裏とも思う町を、影法師のごとくようやく人脚の繁くなるの....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
古びよう。巨寺の壁に見るような、雨漏の痕の画像は、煤色の壁に吹きさらされた、袖の
ひだが、浮出たごとく、浸附いて、どうやら饅頭の形した笠を被っているらしい。顔ぞと....
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
の中に、茶釜雨合羽《ちゃがまあまがっぱ》と言うのがある。トあたかもこの溝の左角《
ひだりかど》が、合羽屋《かっぱや》、は面白い。……まだこの時も、渋紙《しぶかみ》....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
尽きて見えなくなる処に来た。 もとより後は見も返らず、少年はお雪を抱いたまま、
ひだを蹈み、角に縋って蝙蝠の攀ずるがごとく、ひらりひらりと巌の頂に上った。この巌....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
かかげて、表紙を附《つ》けた折本になってるのを引張《ひっぱ》り出した。
飛騨《
ひだ》から信州へ越《こ》える深山《みやま》の間道で、ちょうど立休らおうという一本....
「清心庵」より 著者:泉鏡花
ぷり暮れて、雪が……霙になったろう。 麓の川の橋へかかると、鼠色の水が一杯で、
ひだをうって大蜿りに蜒っちゃあ、どうどうッて聞えてさ。真黒な線のようになって、横....