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ひとり
「ひとり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ひとりの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
行する物の怪にすぎなかった。そして、今までに彼は幽霊をたくさん見たことがあるし、
ひとりで散歩したときには、いろいろな形をした悪魔に一度ならず取りかこまれたことも....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
知らぬ他国にあって感じる孤独が恐怖の念をいだかせた。私には自分がこの地上にたッた
ひとりで生きている余りにも小ッぽけな存在だという気がした。で、私は怱々とまた帰途....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
けれども、息子が行きがた知れずになってからもうかなり日数もたっていることとて、誰
ひとりそれを知る者もなかった。当の息子のジャンにしたところが、今ではもう自分の名....
「寡婦」より 著者:秋田滋
も物思いに耽っておりました。そして、館から森へ通じている広い楡の並木路を、たッた
ひとりでいつまでもいつまでも、往ったり来たりして歩いているのです。私はよく部屋の....
「狂女」より 著者:秋田滋
に住んでいたのだ。 その頃、僕のうちの隣りに、まあ狂女と云うのだろう、妙な女が
ひとり住んでいた。たび重なる不幸で頭が変になってしまったんだね。話はすこし昔にか....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
みよ。風に揺らめく褐色の天幕の下に寝起きする白色アラビア人の住む国へ行ってみよ。
ひとりひとりの人間などは問題にもなにもなっていないことが解るだろう。そこでは民族....
「初雪」より 著者:秋田滋
向って入口のついた、小粋な構えの小さな家が一軒あったが、折しもその家から若い女が
ひとり出て来た。ちょっと立ちどまって散歩をしている人たちを眺めていたが、やがて微....
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
3
仲店の片側《かたがわ》。外套《がいとう》を着た男が一人《
ひとり》、十二三歳の少年と一しょにぶらぶら仲店を歩いている。少年は父親の手を離れ....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
た。
「手前たちの忠義をお褒《ほ》め下さるのは難有《ありがた》いが、手前|一人《
ひとり》の量見では、お恥しい方が先に立ちます。」
こう云って、一座を眺めながら....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
西洋間へ顔を出すのです。それも夫のいる時ならばまだしも苦労はないのですが、妙子の
ひとり留守《るす》をしている時にもやはり顔を出すのでしょう。妙子はやむを得ずそう....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
ル》を着た支那人《シナじん》が二人、差し向かいに帳簿を検《し》らべている。一人《
ひとり》はまだ二十《はたち》前後であろう。もう一人はやや黄ばみかけた、長い口髭《....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
ながら、まっすぐに渚へ走って行った。僕等はその後姿《うしろすがた》を、――一人《
ひとり》は真紅《しんく》の海水着を着、もう一人はちょうど虎《とら》のように黒と黄....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
るような気がせずにはいられないのである。
けれども、自分を魅《み》するものは
ひとり大川の水の響きばかりではない。自分にとっては、この川の水の光がほとんど、ど....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
に了《おわ》るほかはなかったのでしょう、何しろ半之丞は妻子は勿論、親戚さえ一人《
ひとり》もなかったのですから。
当時の三百円は大金《たいきん》だったでしょう。....
「河童」より 著者:芥川竜之介
り」という意味を現わすのです。)と答えました。
「では百人の凡人のために甘んじて
ひとりの天才を犠牲にすることも顧みないはずだ。」
「では君は何主義者だ? だれか....