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へそ
「へそ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
へその前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
橋を駈けわたろうとした。ところが、このつむじ曲りの耄碌馬は、前に進むどころか、横
へそれて、垣根にわきばらをぶつけてしまった。イカバッドは遅れたために恐怖がますま....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
思いになったのか、御自分たちの金の櫛と銀の櫛とをぬきとって、それを髪長彦の長い髪
へそっとさして御置きになりました。が、こっちは元よりそんな事には、気がつく筈があ....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
》に出来た顔が一層今日は窶《やつ》れたようだった。が、洋一の差し覗《のぞ》いた顔
へそっと熱のある眼をあけると、ふだんの通りかすかに頬笑《ほほえ》んで見せた。洋一....
「河童」より 著者:芥川竜之介
はもちろん熱心に聞いている容子《ようす》を装っていました。が、時々は大寺院の内部
へそっと目をやるのを忘れずにいました。
コリント風の柱、ゴシック風の穹窿《きゅ....
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
らなかった。
けれども首のない行長の体は手さぐりに宝剣を拾ったと思うと、金将軍
へそれを投げ打ちにした。不意《ふい》を打たれた金将軍は桂月香を小腋《こわき》に抱....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
よ》の事でございましたが、私は甥《おい》と一しょに更闌《こうた》けてから四条河原
へそっと忍んで参りました。その時でさえまだ私には、あの天狗法師を殺そうと云う心算....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
たか、わからない。が、やがて、上段に太刀をふりかざした侍の一人が、急に半身を後ろ
へそらせて、けたたましい悲鳴をあげたと思うと、次郎の太刀は、早くもその男の脾腹《....
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
《どうもり》のほかに人のいるけはいは聞えなかった。伝吉はまず雨落《あまお》ちの石
へそっと菅笠《すげがさ》を仰向《あおむ》けに載せた。それから静かに旅合羽《たびが....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
一 レエン・コオト 僕は或知り人の結婚披露式につらなる為に鞄を一つ下げたまま、東海道の或停車場
へその奥の避暑地から自動車を飛ばした。自動車の走る道の両がわは大抵松ばかり茂って....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
とにもかくにも泰《たい》さんの所へ、知慧を借りに出かけようとすると、ちょうどそこ
へその泰さんの所から、電話がかかって来たじゃありませんか。しかもその電話と云うの....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
張り御姉妹の血筋は争われないように見受けられます……。 あれ、又しても話が側路
へそれて先走って了いました。これから後へ戻って、私が初めて玉依姫様にお目にかかっ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ゆる全精神なるものにも同様な属性があるものとされている、これは同じ考えを生命の方
へそのまま引き写しに持ち込んでいったものと見ることができよう。 ツァラトゥスト....
「雪の女王」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
のすがたがわかるのだと、このれんじゅうはふいちょうしてあるきました。で、ほうぼう
へその鏡をもちまわったものですから、とうとうおしまいには、どこの国でも、どの人で....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
顔を覗き込むがごとくに土間に立った、物腰のしとやかな、婆々は、客の胸のあたり
へその白髪頭を差出したので、面を背けるようにして、客は外の方を視めると、店頭の釜....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
好みである。 つい近頃、北陸の城下町から稼ぎに出て来た。商売往来の中でも、横町
へそれた貸本屋だが、亭主が、いや、役人上りだから主人といおう、県庁に勤めた頃、一....