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べらぼう
「べらぼう〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
べらぼうの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「将軍」より 著者:芥川竜之介
かろうじゃねえか?」
「それはいけない。そんな事を云っては×××すまない。」
「
べらぼうめ! すむもすまねえもあるものか! 酒保《しゅほ》の酒を一合買うのでも、....
「星座」より 著者:有島武郎
『俺たちといっしょに働く気か』、『それはまだ分らない』、『その答はよし』(なんだ
べらぼうめ――
べらぼうという言葉は東京の書生がことごとに使う言葉で、俺はその後に....
「卑怯者」より 著者:有島武郎
俺《おれ》はさっきから一伍一什《いちぶしじゅう》をここでちゃんと見ていたんだぞ。
べらぼうめ! 配達屋を呼んで来い」
と存分に痰呵《たんか》を切ってやりたかった....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
関の揚板の下に、どんな生意気な、婦の下駄が潜んでるか、鼻緒の色まで心得てるんだ。
べらぼうめ、内証でする事は客の靴へ灸を据えるのさえ秘しおおされないで、(恐るべき....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
のともせず、愚図々々いうと、まわらぬ舌で、自分が仰向いて見るほどの兄哥に向って、
べらぼうめ! 三十 その悪戯といったらない、長屋内は言うに及ばず....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
ッと来た、下町ア火事だい。」と威勢よく云っていた。が、ものの三月と経たぬ中にこの
べらぼう、たった一人の女房の、寝顔の白い、緋手絡の円髷に、蝋燭を突刺して、じりじ....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
ったい、いけ巫山戯た真似をしやあがって、何だ小股がしまってりゃ附合がむずかしい?
べらぼうめ、憚んながら大橋からこっちの床屋はな、山の手の新店だっても田舎の渡職人....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
ていたのは、バラバラと散る。 (遁げるかッ。) で、鍍金の奴が飛びつくと、 (
べらぼうめ、いくら山手だってこう、赤城に芝居小屋のあった時分じゃねえ、見物の居る....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
芸にこそよれ、じゃが、成程まずいか、ははっ。」 溜息を深うして、 「ややまた、
べらぼうとある……はあ、いかさま、この(――)長いのが、べら棒と云うものか。」 ....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
化粧の名残 剃刀研 一 「おう寒いや、寒いや、こりゃ
べらぼうだ。」 と天窓をきちんと分けた風俗、その辺の若い者。双子の着物に白ッぽ....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
自然と繋がる縁やよって、あんさんにお逢いして、謡やら、舞とかいうものやら。」 「
べらぼうめ、」 猛然として八郎が、尖った銀杏返に、膝を更わして敷居を出た。 「....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
かわいそうだわ、省さんはほんとに憎いや」 これは女側から出た声だ。 「なんだい
べらぼう、ほめるんやらくさすんやら、お気の毒さま、手がとどかないや。省さんほんと....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
とができないと分かった。なにしろ二十インチの巨砲である。ものすごい高角砲である。
べらぼうに厚い甲板の装甲である。恐しく用心をした二重三重の魚雷防禦網である。これ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
て、こんなにこわれてしまった自動車に、乗っていた人間が死なずに生きているなんて、
べらぼうな話だ。しかし、現場の模様は、それにちがいないと教える!)
大江山課長....
「軍用鮫」より 著者:海野十三
いう、げに麗らかなる秋の午さがりであった。 楊《ヤン》博士の垂らしている糸は、
べらぼうに長い。もちろんひどい近眼の博士に、はるけき水面を浮きつ沈みつしている浮....