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「ほぼ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

ほぼの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
求馬は翌日から枕についた。が、何故《なぜ》か敵《かたき》の行方《ゆくえ》が略《ほぼ》わかった事は、一言《ひとこと》も甚太夫には話さなかった。甚太夫は袖乞《そで....
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
ございますか、私に出来る事でございましたら――」 まだ油断をしなかったお蓮は、ほぼその「御願い」もわかりそうな気がした。と同時にそれを切り出された場合、答うべ....
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
に誤伝の中へ数えようとする――それだけで、この老人の所謂《いわゆる》事実も、略《ほぼ》正体が分っている。成程これは気違いでも何でもない。ただ、義経《よしつね》と....
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
いました。実はその侍と申しますのが、私《わたくし》の姉の一人息子で、若殿様とは、ほぼ御年輩《ごねんぱい》も同じくらいな若者でございましたが、これを御奉公の初めに....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
事は、其室|玉瀾《ぎょくらん》を迎えた時に夫婦の交りを知らなかったと云うので略《ほぼ》其人物が察せられる。」 「大雅が妻を迎えて夫婦の道を知らなかったと云う様な....
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
正確に、ここへ記載して御覧に入れましょう。 第一は、昨年十一月七日、時刻は略《ほぼ》午後九時と九時三十分との間でございます。当日私は妻と二人で、有楽座の慈善演....
魔術」より 著者:芥川竜之介
たちが躍起となっても、私は一度も負けないばかりか、とうとうしまいには、あの金貨とほぼ同じほどの金高《きんだか》だけ、私の方が勝ってしまったじゃありませんか。する....
路上」より 著者:芥川竜之介
帰郷を必要としている背後にも、どれほど複雑な問題が蟠《わだか》まっているか、略《ほぼ》想像出来るような心もちがした。 「まず当分はシュライエルマッヘルどころの騒....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
の祈願をささげて貰いたい。 (評釈) 極度に切りつめた抄訳ではあるが、意義だけはほぼ通じることと思う。『永遠の生命』の一節は、説く所頗る簡潔であるが、生命を『向....
或る女」より 著者:有島武郎
《むとんじゃく》に「そうさな」といったきりだったが、葉子は二人《ふたり》の意見がほぼ一致したらしいのを見ると、いくら女将《おかみ》が巧みに立ち回ってもそれをもみ....
星座」より 著者:有島武郎
までお前がたに牽《ひ》かれてそれをようしなかった。……もうしかしわしは死ぬものとほぼ相場がきまった。今日はひとつわしの心にどれほど力があるかやってみるのだ。腰か....
宣言一つ」より 著者:有島武郎
求は私をして違った道を採らしている」と。これでここに必要な二人の会話のだいたいはほぼ尽きているのだが、その後また河上氏に対面した時、氏は笑いながら「ある人は私が....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
三〇日とした。更にこの一ヶ月を各々一〇日ずつの三つの期間に区分した。一年の長さはほぼ一二ヶ月に当るので、最初はこれを三六〇日と定めたのであった。 最古の文明は....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
皆|虚偽《きょぎ》である!」 かくて我々の今後の方針は、以上三次の経験によってほぼ限定されているのである。すなわち我々の理想はもはや「善」や「美」に対する空想....
弓町より」より 著者:石川啄木
~~~~~~~~ 粗雑《そざつ》ないい方ながら、以上で私のいわんとするところはほぼ解ることと思う。――いや、も一ついい残したことがある。それは、我々の要求する....