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「ぼる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

ぼるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
。するとそのとき、この恐ろしい影のようなものは動きはじめ、ぱっと一飛び岸にかけのぼると、たちまち道の中央に突ったった。夜は暗く陰鬱ではあったが、この正体不明のも....
河童」より 著者:芥川竜之介
》へ登ろうとしました。穂高山へ登るのには御承知のとおり梓川《あずさがわ》をさかのぼるほかはありません。僕は前に穂高山はもちろん、槍《やり》ヶ|岳《たけ》にも登っ....
蜘蛛の糸」より 著者:芥川竜之介
ますから、いくら焦《あせ》って見た所で、容易に上へは出られません。ややしばらくのぼる中《うち》に、とうとう※陀多もくたびれて、もう一たぐりも上の方へはのぼれなく....
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
して、容易に念頭を離れない。そこへ折よく久しぶりで、崋山渡辺登《かざんわたなべのぼる》が尋ねて来た。袴羽織《はかまはおり》に紫の風呂敷包《ふろしきづつ》みを小脇....
仙人」より 著者:芥川竜之介
廟を見ると、慌てて、その軒下へかけこんだ。まず、顔の滴をはらう。それから、袖をしぼる。やっと、人心地がついた所で頭の上の扁額《へんがく》を見ると、それには、山神....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
て来る玉手箱の話、あれも事実ではありませぬ。別にこの竜宮に開ければ紫の煙が立ちのぼる、玉手箱と申すようなものはありませぬ。あなたもよく知るとおり、神の世界はいつ....
或る女」より 著者:有島武郎
ってすみませんでした事……まだ間に合いますかしら」 と葉子がいいながら階段をのぼると、青年は粗末な麦稈《むぎわら》帽子をちょっと脱いで、黙ったまま青い切符《き....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
の火のまわりに慕い寄って、大きなお櫃から握り飯をわしづかみにつかみ出して食いむさぼる。港を出る時には一かたまりになっていた友船も、今は木の葉のように小さく互い互....
クララの出家」より 著者:有島武郎
添えて軽く二つ三つその上をたたいてから静かに部屋を出て行った。 クララの枕はしぼるように涙に濡れていた。 無月の春の夜は次第に更けた。町の諸門をとじる合図の....
幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
うも気ちがいになるうまれつきらしい。それに、ここは、むやみと暑い。血があたまにのぼるわけさ。」 そこで、ふとゆうべの、病院の鉄さくにあたまをはさまれた大事件を....
旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
」と、旅なかまはいいました。「あれは雲ではない。山さ。どうしてりっぱな大山さ。のぼると雲よりもたかくなって、澄んだ空気のなかに立つことになる。そこへいくと、どん....
人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
した。人間は、船にのって海の上をとびかけることもできますし、雲よりもたかい山にのぼることもできました。人間のいる国ぐにには森も畑もあって、それは人魚の目のとどか....
野のはくちょう」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
くて丈夫にできました。この網のうえにエリーザは横になりました。やがてお日さまがのぼると、おにいさまたちははくちょうのすがたに変って、てんでんくちばしで網のさきを....
茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
に比較しては長過ぎる二三寸の尾を動かしながら頻りに逆に松の枝へ吊さっては餌をむさぼる。尾に触れ嘴に打たれて、小さな松の皮、古松葉などがはらはらと落ちて来る。その....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
今も覚えている。 艪よりは潮が押し入れた、川尻のちと広い処を、ふらふらと漕ぎのぼると、浪のさきが飜って、潮の加減も点燈ごろ。 帆柱が二本並んで、船が二|艘か....