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「まさる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

まさるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
の余暇を静かに夢みながら暮すことができる隠居所をもとめるならば、この小さな渓谷にまさるところは知らない。 このあたりには、ものういような静けさがただよっている....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
四年七月から九月中旬までゼネバに滞在していたが、デ・ラ・リーブはデビーの名声に眩まさるることなく、ファラデーの真価させると言い出した。しかしデビーは下僕の仕事も....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
てのみはいないのです。人間の修行もなかなか辛くはあろうが、竜神の修行とて、それにまさるとも劣るものではありませぬ。現世には現世の執着があり、霊界には霊界の苦労が....
或る女」より 著者:有島武郎
えねばならなかった。木部の葉子に対する愛着が募れば募るほど、葉子は一生が暗くなりまさるように思った。こうして死ぬために生まれて来たのではないはずだ。そう葉子はく....
或る女」より 著者:有島武郎
たびごとに相変わらず長い消息が添えられて来た。木村の葉子に対する愛着は日を追うてまさるとも衰える様子は見えなかった。仕事のほうにも手違いや誤算があって始めの見込....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
いるらしい者はなかった。それをいぶかる君自身すら、心がただわくわくと感傷的になりまさるばかりで、急いで働かすべき手はかえって萎えてしまっていた。 白い帆をいっ....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
そのどこへ売られたのか、捜しようがなかったのです。 六人が、六条、皆赤い蛇に悩まさるる、熱の譫言を叫んだという、その、渠等に懲罰を給わった姫神を、川裳明神と聞....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
て、魅せられたのであろう。 長上下は、脇座にとぼんとして、ただ首の横ざまに傾きまさるのみである。 「一樹さん。」 真蒼になって、身体のぶるぶると震う一樹の袖....
多神教」より 著者:泉鏡花
毛の駒の、紫なる古手綱を曳いて出づ)きゃッ、きゃッ、きゃッ、おきゃッ、きゃア――まさるめでとうのう仕る、踊るが手もと立廻り、肩に小腰をゆすり合わせ、と、ああふら....
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
夫さん、何もかもあなたの手でやって下さい。民子のためには真《ほん》に千僧の供養にまさるあなたの香花《こうげ》、どうぞ政夫さん、よオくお参りをして下さい……今日は....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
苦しみ、子供たちは元気である。そこではじめて無心であることが、なにごとか思う心にまさることを知ったのであった。) 海風吹断月如。 (海の風が吹きやんで月はまどか....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
たが、決して非常な苦悶ではなかった。それは土穀祠の彼の部屋はこの部屋よりも決してまさることは無かったからだ。そこにいた二人は田舎者らしく、だんだん懇意になって話....
」より 著者:井上紅梅
が説明が出来ないのでぼんやりしていると、そよ風が彼女の遅れ毛を吹き散らし、去年にまさる多くの白髪を見せた。 小路の上にまた一人、女が来た。これも半白の頭で襤褸....
不周山」より 著者:井上紅梅
たした彼女の体が、このなかに横わり、もう呼吸もしないでいた。 上下四方は、死にまさる静寂である。 三 天気の非常に寒いある日、やや騒々しさが....
北斗帖」より 著者:違星北斗
びながら メノコの一念鳥になったと メノコは女子 「親おもう心にまさる親心」と カッコウ聞いて母は云ってた バッケイやアカンベの花咲きました シ....