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「ま南〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

ま南の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
ない声で申したきり、さすがに今日は大鼻を鳴らすだけの元気も出ないと見えて、そのまま南大門《なんだいもん》の柱の根がたへ意気地《いくじ》なく蹲《うずくま》ってしま....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
とき、彼の軍艦|咸臨丸に便乗したるが、米国のカピテン・ブルックは帰国の後、たまたま南北戦争の起るに遇うて南軍に属し、一種の弾丸を発明しこれを使用してしばしば戦功....
宇宙の迷子」より 著者:海野十三
も早く地球の方へ吸いよせられ、ついには百メートルの最少距離を残すどころか、そのまま南太平洋の海面に接触してしまった。そして接触するやたちまちものすごい爆発を起し....
「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
がめぐり合わせたもんだと、ますますこんなことから結ばれてゆく三人。 独木舟、いま南東貿易風圏内にある。この|雨桁附き独木舟にはひじょうな耐波性があって、むかし....
千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
た。終には探し疲れて、そうそうは腰も言うことを聞かなく成った。軽い腰籠を提げたまま南瓜の花の咲いた畠のあるところへ出て行った。山番の小屋が見えた。 山....
白髪小僧」より 著者:杉山萠円
間に六七遍ぐるぐるとまわりましたが、七遍目に王城の前の広い通りへ出ますと、そのまま南の宇美足国へ通う街道を一散に駈け下りました。 紅矢は馬が走れば走る程、気持....
竜舌蘭」より 著者:寺田寅彦
があって帰りそこなったのか。帰りたい、今からでも帰りたいと便所の口の縁へ立ったまま南天の枝にかかっている紙のてるてる坊さんに祈るように思う。雨の日の黄昏は知らぬ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
うして従者ともつかず、道づれともつかぬ、いやにやにさがった道中師風の若いのは、いま南条の口から呼ばれた通りがんりきといって、名代のやくざ者。 ここで、南条、五....
ごんごろ鐘」より 著者:新美南吉
いえ》の正男《まさお》さんは、海《うみ》の荒鷲《あらわし》の一人《ひとり》で、いま南《みなみ》の空《そら》に活躍《かつやく》していらっしゃるのだ。 「うん、そう....
巷説享保図絵」より 著者:林不忘
らないか、そこらの裁断を越前守に一任するとともに、三通の書き物をまとめて、そのまま南町奉行のほうへまわしてよこしたのだ。いわば市井《しせい》の雑事で、五手掛の役....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
たまごなり》の黒いすべすべしたものが山のように積まれてあった。これはちょうど、いま南洋から到着したばかりのココアの実なんだ。 するとここへ、牛を連れた三人の男....
菜穂子」より 著者:堀辰雄
りなんですか?」とお前にきいた。 「ええ……」お前はなんだか当惑しながら、そのまま南向きの窓のふちに近よっていった。 「まあ、山百合がよくにおいますこと」 す....
楡の家」より 著者:堀辰雄
りなんですか?」とお前にきいた。 「ええ……」お前はなんだか当惑しながら、そのまま南向きの窓のふちに近よっていった。 「まあ、山百合がよくにおいますこと」 す....
三国志」より 著者:吉川英治
いながら、ひそかに弓をとって、馬上に矢をつがえている容子らしいので、玄徳はそのまま南※)のほうをさして逃げ落ちて行った。 「ちえっ……みすみす彼奴を」 蔡瑁は....
三国志」より 著者:吉川英治
なく出て勅使を迎え、 「帝のお使いとは、何事ですか」と、たずねた。 陳震は、いま南征の途上にある蜀帝の旨を仔細に語って、 「ぜひ、仙翁をわずらわして、お問いい....