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「ま東〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

ま東の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十円札」より 著者:芥川竜之介
い。これは二時三十分には東京へはいる急行車である。多少の前借を得るためにはこのまま東京まで乗り越せば好《い》い。五十円の、――少くとも三十円の金さえあれば、久し....
幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
はくように取りはからってしまいました。そこで参事官がなんの気なしにそれをはいたまま東通へ出ますと、もうすぐと、うわおいぐつの効能があらわれて、クナップ氏はたちま....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
し国麿が門の冠木門も、足|爪立つれば脊届くなり。 さてその国麿はと想う、渠はいま東京に軍人にならむとて学問するとか。烏帽子被りて、払掉りしかの愛らしき児は、煎....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
投と間違えられましたか。)……そうではない。――(よそ様のお情で、書生をして、いま東京で修行をしている伜めが、十四五で、この土地に居ますうち、このさきの英語の塾....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
いてくる風の音にも、どこかに吹雪の小さな叫び声が交っているように思われた。 いま東京|丸ノ内のオアシス、日比谷公園の中にも、黄昏の色がだんだんと濃くなってきた....
闖入者」より 著者:大阪圭吉
めると、何かの目的で屍体を東室に移しかえ、描きかけていた絵の道具もそっくりそのまま東室へ運び込んで、いかにも亜太郎が東室で変死したかの如く装わした、としか考えら....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ので、とうとう二つながら毀れてしまいました。がっかりしたが仕方がないので、そのまま東京へ帰って来ますと、それから二年ほどたって、「木太刀」の星野麦人君の手を経て....
」より 著者:織田作之助
メートの顔をちらと想い泛べた。しかし私は違う。彼女は来年十八歳で学校を出ると、いま東京帝国大学の法学部にいる従兄と結婚することになっており、十六の少年など十も年....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
ートの顔をちらと想い泛べた。(しかし、私は違う)彼女は来年十八歳で卒業すると、いま東京帝国大学の法学部にいる従兄と結婚することになっており、十六の少年など十も下....
土曜夫人」より 著者:織田作之助
することは出来なかった。といって、京都には未練があった。 陽子を誘惑し損ったまま東京へ帰るのは、何としても後味が悪い。どうせ東京へ帰らねばならぬとすれば、貴子....
書記官」より 著者:川上眉山
なる人の影は見えず。 われを嘲けるごとく辰弥は椅子を離れ、庭に下り立ちてそのまま東の川原に出でぬ。地を這い渡る松の間に、乱れ立つ石を削りなして、おのずからなる....
新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
三光堂、鷲印、ともう一軒この処三軒の蓄音機店が集まっているのも異なものである。いま東朝館といっているのが旧の金沢亭で、青年時代私はよくここへ出かけた、志賀にいわ....
甘鯛の姿焼き」より 著者:北大路魯山人
ぐじは鱗ごと食うところに風情があるのであって、一部の人々に喜ばれている。たまたま東京のある料理屋で、興津だいを鱗ごと焼いて出されたことがあるが、これは猿真似で....
春泥」より 著者:久保田万太郎
、何かと面倒臭いんで……」 「そうだろう、おそらく。――が、そういえば、若宮もいま東京にいないんだ。」 「どうして? ――可笑しいじゃァないか、それは? ――誰....
死刑の前」より 著者:幸徳秋水
第一章 死生 一 わたくしは、死刑に処せらるべく、いま東京監獄の一室に拘禁されている。 ああ、死刑! 世にある人びとにとっては、こ....