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むしゃくしゃ
「むしゃくしゃ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
むしゃくしゃの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
もさっぱり安眠ができない……箸を執っても一|向食物が喉に通らない……心の中はただ
むしゃくしゃ……、口惜しい、怨めしい、味気ない、さびしい、なさけない……何が何や....
「或る女」より 著者:有島武郎
ごろはことさらだれにもいわれないようなごたごたが家の内にあるもんですから、よけい
むしゃくしゃしていて、ほんとうにわたしどうしたらいいかと思う事がありますの」
....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
く降り続けていた。昼餉《ひるげ》の煙が重く地面の上を這《は》っていた。
彼れは
むしゃくしゃしながら馬力を引ぱって小屋の方に帰って行った。だらしなく降りつづける....
「隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
雨戸をがらがらあけながら、例のむずかしやの姉がどなるのである。省作は眠そうな目を
むしゃくしゃさせながら、ひょこと頭を上げたがまたぐたり枕へつけてしまった。目はさ....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
笑顔を向け、炉のそばに来て座を取った。 薬罐のくらくら煮立っているのが、吉弥の
むしゃくしゃしているらしい胸の中をすッかり譬えているように、僕の妻には見えた。 ....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
てきてしまいました。今、思えは明治四十二年、文展第三回の時でした。気持はいらいら
むしゃくしゃしてまいります。そうすると、一層、まとまらなくなります。始終、そばに....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
ぞ」 時計屋は、道々、思いつくかぎりの男のわる口をつぶやいた。それでも、やはり
むしゃくしゃしていた。 時計屋がどんどん歩いて、グリーソン屋敷のかどまできたと....
「一九五〇年の殺人」より 著者:海野十三
何故レッドを殺害したのか」 「ナーニね。あいつの面がどうにも気に喰わねえんでサ。
むしゃくしゃとして、やっちゃいました。それだけのことです」 「よオし。では次に被....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
んのおちつきをとりもどしていた。 潜水将校リーロフは、一さいの手配をおえると、
むしゃくしゃしながら自分の部屋へかえった。腰骨のところもいたいが、それよりも、あ....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
はちやほやされればされるほどそれが気に入らず、口にまで出していわないが、胸の中で
むしゃくしゃしていたのである。 そういう生活の中に、彼が話相手として或る程度の....
「あの顔」より 著者:大倉燁子
て、身震るいしながら「夫と愛子の事で喧嘩したあとで、私はまだ興奮からさめきらず、
むしゃくしゃ腹を立てているところへ弘さんがやって来たんです。また無心だな、この男....
「黒猫十三」より 著者:大倉燁子
―― 「してみると、やはり、浚われたのかなあ」 彼は失望した。そうして理もなく
むしゃくしゃと腹が立って、運転手に渡した五円紙幣までが忌々しくなった。――だが、....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
、あさってやる、という調子でごく小きざみに延び延びになって、一カ月あまり過ぎた。
むしゃくしゃもする。もうメーデーも近づく。パリもなつかしい。ちょっと行って見よう....
「富士」より 著者:岡本かの子
那に神楽の音が起り祭が始ってしまった。本意なくも庭外まで退いたのであったが。腹は
むしゃくしゃすると同時に堪えぬなつかしさの痛み、悔いないでよいことへの悔い――そ....
「影」より 著者:岡本綺堂
なると、あたし今夜は馬鹿に愉快になっちまったよ。主人と衝突して、さっきから無暗に
むしゃくしゃとして、急に朗かになって……。ああ、好い心持だ。トテモ愉快だわ。 ....