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むちゃ
「むちゃ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
むちゃの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
と、「裸になるならきれいさっぱり裸になって見せよう」という火のような反抗心とが、
むちゃくちゃに葉子の胸を冷やしたり焼いたりした。葉子はこんな心持ちになって、先ほ....
「星座」より 著者:有島武郎
らと笑って、酒に火照《ほて》ってきた顔から、五分刈が八分ほどに延びた頭にかけて、
むちゃくちゃに撫《な》でまわした。
「ところが奥さん、あれは高根の花です。ピュリ....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
は窓のわきにある、からッぽなかごのなかに入れられなければなりませんでした。「おう
むちゃん、きっと、うれしがるでしょうよ。」と、奥さまはいって、上のきれいなしんち....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
そろ》えんとて、奴《やっこ》はその門前に鈴を打ち振りつつ、 「馬車はいかがです。
むちゃに廉くって、腕車《くるま》よりお疾《はよ》うござい。さあお乗んなさい。すぐ....
「紅黄録」より 著者:伊藤左千夫
をわかすからといって立った。 蚊帳の釣り手は三|隅だけはずして、一隅はそのまま
むちゃくちゃに片寄せてある。夜具も着物も襖の隅へ積み重ねたままである。朝起きたな....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
たのです、溜りに溜った思いが一時に溢れたゆえか、ただおどおどして咽せて胸のうちは
むちゃくちゃになって、何の話もできなく、せっかくおとよさんを悦ばせようと思ってた....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
が身を振返り、将来を考えた。朝鮮、満州、中国にわたる流浪の生活は無謀というより、
むちゃくちゃであり、思い返せばわれながらぞっとする。それにこの異郷の生活によって....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
うからな!」 「そんなことはない。人間はガラスとおなじように透明だよ」 「そんな
むちゃな話はないよ」 「
むちゃな話ではないんだ。りっぱにすじみちのとおっている話....
「海底大陸」より 著者:海野十三
うだよ。おじさん。だって『鉄の水母』に乗っている『黄色の眼』は、世界人類のため、
むちゃをしちゃいけないって、ぼくたちをしきりになだめているんでしょう。海賊船なら....
「怪塔王」より 著者:海野十三
しているのか」 と、小浜兵曹長にたずねますと、 「自分は怪塔を見失い、嵐の中を
むちゃくちゃにとびまわり、ついに無人島らしきところに不時着し、翼を折った。もう飛....
「火星兵団」より 著者:海野十三
たと、さとるときが来るだろう。僕は、ほんとうの力もないのに、からいばりをしたり、
むちゃをする者は大きらいだ」
「なにを。千二、なまいきな口をきくと、ただではおか....
「恐竜島」より 著者:海野十三
う、ほう」 「上の方にいた伯爵は、もんどりうって一番下まで落ちました。なぜそんな
むちゃを伯爵がしたのか分りませんが、ぼくが感じたところでは、伯爵はなにかにおどろ....
「金属人間」より 著者:海野十三
ぜんぶほどいてくれたまえ」 と、機銃みたいなものを抱えている博士がいった。 「
むちゃをするな、傷をしているのに、繃帯をとるなんて、人道《じんどう》にはんする」....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
すばしこくやってのけると、早やぐんぐん上昇を始めた。 「ひどい奴だ」 春木は、
むちゃくちゃに腹が立った。しかしどうすることができようか。 相手は、自分たちが....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
いた。 「軍曹どの。その幽霊のいうことを聞いた方がいいですよ。幽霊なんてものは、
むちゃくちゃなことをいいだすものですからね、それにさからうと、よくありませんよ。....