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やつ
「やつ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
やつの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
師に及ばないだけだと考えられるものだ。だから、先生があらわれると、とかく農家のお
やつのテーブルには少なからず騒ぎがおこり、菓子や砂糖漬けのご馳走がむやみと増える....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
極めて幸福だったので、仕事にますます精が出るばかりであった。前記の市科学会はもは
やつぶれたので、友人のニコルの家へ集って、科学の雑誌を読んだりした。 一八二三....
「狂女」より 著者:秋田滋
に、その父親と夫と、生れたばかりの赤ン坊を亡くしてしまったのだった。 死と云う
やつは、一たびどこかの家へ這入ると、それから後は、もうその家の入口をすっかり心得....
「初雪」より 著者:秋田滋
貴族と結婚させられたのは、四年前のことである。良人というのは、鬚の濃い、顔色のつ
やつやとした、肩幅の広い男で、物わかりは余りいいほうではなかったが、根が陽気な質....
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
うし》の中に群《むらが》った何匹かの猿を現して見せる。それからまた塀全体は操《あ
やつ》り人形《にんぎょう》の舞台に変ってしまう。舞台はとにかく西洋じみた室内。そ....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
、さらに倦《う》む気色《けしき》も示さなかった。が、年若な求馬の心は、編笠に憔《
やつ》れた顔を隠して、秋晴れの日本橋《にほんばし》を渡る時でも、結局彼等の敵打《....
「飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
ったら、その青年は何処かの句会に蛇笏を見かけたと云う話をした。同時に「蛇笏と云う
やつはいやに傲慢な男です」とも云った。僕は悪口を云われた蛇笏に甚だ頼もしい感じを....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
》のような胃弱は乗らないが好《い》い。」
「子供じゃあるまいし。木馬になんぞ乗る
やつがあるもんか?」
野口という大学教授は、青黒い松花《スンホア》を頬張ったな....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
ま》へ着きますと、ここにいる土蜘蛛《つちぐも》はいたって悪知慧《わるぢえ》のある
やつでしたから、髪長彦《かみながひこ》の姿を見るが早いか、わざとにこにこ笑いなが....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
《たたか》わなければならなかったようである。
「七月×日 どうもあの若い支那人の
やつは怪《け》しからぬ脚をくつけたものである。俺《おれ》の脚は両方とも蚤《のみ》....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
すが、……」
雨戸の外の声はこう言った。僕はその言葉を聞いた時、「ははあ、Kの
やつだな」と思った。Kと言うのは僕等よりも一年|後《ご》の哲学科にいた、箸《はし....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
磔木《はりき》にかけられたにせよ、かごとがましい声を出すとは見下《みさ》げ果てた
やつでございます。そう云う臆病《おくびょう》ものを崇《あが》める宗旨《しゅうし》....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
茶の間を出て行った。果物の籠には青林檎《あおりんご》やバナナが綺麗《きれい》につ
やつやと並んでいた。
「どう? お母さんは。――御免なさいよ。電車がそりゃこむも....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
とドクトルは、早くも私のふさいでいるのに気がついたものと見えて、巧に相手を操《あ
やつ》りながら、いつか話題を楢山夫人とは全く縁のない方面へ持って行ってくれました....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
その臂と云うんで、またどっと来たじゃないか。ほかの芸者まで一しょになって、お徳の
やつをひやかしたんだ。
ところが、お徳こと福竜の
やつが、承知しない。――福竜が....