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やむ
「やむ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
やむの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
再び教会の長老となる。 一八六一年 王立協会の教授を
やむ。 (七十歳) 一八六二年 三月 十二日 最終の研究。 六月....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
弱ってしまった。そうなると、もう誰ひとり雇ってくれる者もなくなった。そこで彼等は
やむなく路傍にたたずんで道ゆく人の袖にすがった。旅人の姿をみると、悲しそうな顔を....
「狂女」より 著者:秋田滋
、そいつが木の枝の繁った溝のようなところに落ちて見えなくなってしまった。で、僕は
やむなくその獲物を拾いにそこへ降りていった。獲物はすぐに見つかったが、そのそばに....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
ですが、妙子のひとり留守《るす》をしている時にもやはり顔を出すのでしょう。妙子は
やむを得ずそう云う時にはピアノばかり弾《ひ》かせるのです。もっとも夫のいる時でも....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
《そむ》きながら、わざと鳥打帽を目深《まぶか》にしていた。
保吉《やすきち》は
やむを得ず風中《ふうちゅう》や如丹《じょたん》と、食物《くいもの》の事などを話し....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
ばかりである。
「早くしてくれ。早く。――早くしないと、大変だから。」
常子は
やむを得ず荷造りに使う細引を一束《ひとたば》夫へ渡した。すると彼はその細引に長靴....
「河童」より 著者:芥川竜之介
敵意を忘れたのか、「警官横暴」と叫んでいることは少しもトックに変わりません。僕は
やむを得ずマッグに向かい、「どうしたのです?」と尋ねてみました。
「これですか?....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
。さあ、もう呪文《じゅもん》なぞを唱えるのはおやめなさい。」
オルガンティノは
やむを得ず、不愉快そうに腕組をしたまま、老人と一しょに歩き出した。
「あなたは天....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
を考えると、あながちそうばかりも、思われなかった。と云って何か男の方《ほう》に、
やむを得ない事情が起ったとしても、それも知らさずに別れるには、彼等二人の間柄は、....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
何とも云わなかったのだが、ふと友達にこの指環《ゆびわ》を見つけられたものだから、
やむを得ず阿父さんに話す筈の、夢の話をしてしまったのさ。」
「ではほんとうの事を....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
いらない前ならば格別だけれども――お芳の手前も羞《はずか》しいやね。」
お鈴は
やむを得ずお芳の兄にお芳の来ることを承諾した。それも亦或は世間を知らない彼女の失....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
いけん、夫《それ》は一段、さらば人を把らせて見よと御意あり。清八は爾来《じらい》
やむを得ず、己《おの》が息子《むすこ》清太郎《せいたろう》の天額《てんがく》にた....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
。いや、しまいには門を鎖《とざ》したまま、返事さえろくにしないのです。そこで翁は
やむを得ず、この荒れ果てた家のどこかに、蔵している名画を想いながら、惆悵《ちゅう....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
ゃ、女房は相不変《あいかわらず》小言《こごと》ばかり云っているか?」
わたしは
やむを得ず俯向《うつむ》いたなり、御留守《おるす》の間《あいだ》に出来《しゅった....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
等を見ると、どうしても銃剣が突き刺せなかった。
「※《ニイ》、殺すぞ!」
彼は
やむを得ず繰返した。するとそこへ村の方から、馬に跨《またが》った騎兵が一人、蹄《....