»
わざ
「わざ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
わざの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
が紐に通してさげてあって、大きな駝鳥の卵が部屋の中央にさがっていた。隅の食器棚は
わざと開けてあるのか、古い銀の食器や、よく手入れのゆきとどいた陶器など、莫大な宝....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
もやめられた長老となった。説教したことも度々ある。ファラデーの説教だというので、
わざわざ聴きに行った人もある。 しかしファラデー位、講演の上手にやれる人はある....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
暮方二人の男来りてその家の建具類を持ち去る、大方家作主の雇いしものならんと人も疑
わざりしを、深沢が見咎めて糺せば詞窮して担いかけし障子|襖を其所へ捨て逃げ去りし....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
ながら、そう云う心もちを直覚すると、急に相手が憎《にく》くなった。そこで甚太夫が
わざと受太刀《うけだち》になった時、奮然と一本突きを入れた。甚太夫は強く喉《のど....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
身|下《しも》の間《ま》へ赴いて、当日の当直だった細川家の家来、堀内伝右衛門を、
わざわざこちらへつれて来などはしなかったのに相違ない。所が、万事にまめな彼は、忠....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
、その笛の音に誘われて、毎日面白い思をしていた。そこで今日はそのお礼に、ここまで
わざわざ来たのだから、何でも好きなものを望むが好《い》い。」と言いました。
そ....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
くれなかった。のみならず彼も中《あ》てられたのか、電燈の光に背《そむ》きながら、
わざと鳥打帽を目深《まぶか》にしていた。
保吉《やすきち》はやむを得ず風中《ふ....
「運」より 著者:芥川竜之介
したそうでございます。――いや、その辺《へん》の事なら、何も年よりの手前などが、
わざわざ申し上げるまでもございますまい。」
翁《おきな》は、また眦《めじり》に....
「英雄の器」より 著者:芥川竜之介
大軍に対して、戦った所が、仕方はありません。それに、烏江の亭長《ていちょう》は、
わざわざ迎えに出て、江東《こうとう》へ舟で渡そうと云ったそうですな。もし項羽《こ....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
そんな事はほとんど考えなかった。これは第一に法律があり、第二に人民の道徳があり、
わざわざ考えて見ないでも、格別不自由はしなかったからである。)
じょあん孫七《....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
まれ》ではない。しかしこの女のここへ来たのは物好きだけではなさそうである。神父は
わざと微笑しながら、片言《かたこと》に近い日本語を使った。
「何か御用ですか?」....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
れるように、早速長火鉢の前から立ち上った。そうして襖《ふすま》一つ向うの座敷へ、
わざと気軽そうにはいって行った。
そこは突き当りの硝子障子《ガラスしょうじ》の....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
いや》でなかったら、その友だちの話でも聞いて頂くとしましょうか。」
本多子爵は
わざと眼を外《そ》らせながら、私の気をかねるように、落着かない調子でこう云った。....
「影」より 著者:芥川竜之介
た三毛猫の姿さえ見えない。やはり人がいるような気がしたのは、病的な神経の仕業《し
わざ》であった。――と思ったのはしかし言葉通り、ほんの一瞬の間だけである。房子は....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
園で見初《みそ》めたんだそうだ。こう云うと、君は宮戸座《みやとざ》か常盤座《とき
わざ》の馬の足だと思うだろう。ところがそうじゃない。そもそも、日本人だと思うのが....