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アスピリン
「アスピリン〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
アスピリンの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
。この数日急に寒くなり、風邪をひいたらしく、ゆうべは熱が出、脈が多くなったので、
アスピリン〇・五|瓦をのんだ。今朝は寒気もなく、気温もいくらか逆戻りして温くなっ....
「死児を産む」より 著者:葛西善蔵
君は毎日根気よくやってきては、袴の膝も崩さず居催促を続けているという光景である。
アスピリンを飲み、大汗を絞って、ようよう四時過ぎごろに蒲団を出て、それから書けて....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
。」 私は立って黒皮のケースを取り出して来る。 「独逸製の薬品だがね。バイエル
アスピリンというんだ。こういう時はありがたいね。」 「そりゃいい、貰って見るかな....
「姥捨」より 著者:太宰治
料理ではなかった。嘉七には居心地よかった。老妻が歯痛をわずらい、見かねて嘉七が、
アスピリンを与えたところ、ききすぎて、てもなくとろとろ眠りこんでしまって、ふだん....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
いうのは、母の主治医である。幇間的なところがあって、気にいらない。杉野さんから、
アスピリンをもらってのむ。うつらうつらしていたら、ひどく汗が出て、気持もさっぱり....
「ダス・ゲマイネ」より 著者:太宰治
かすれた声であった。「右の奥歯がいたくてなりません。歯痛ほど閉口なものはないね。
アスピリンをどっさり呑めば、けろっとなおるのだが。おや、あなたを呼んだのは僕だっ....
「二十世紀旗手」より 著者:太宰治
のまだ見ぬ美しき町へ行きついた。
行くところなき思いの夜は、三十八度の体温を、
アスピリンにて三十七度二、三分までさげて、停車場へ行き、三、四十銭の切符を買い、....
「川」より 著者:新美南吉
ら、いっしょにいこうとさそった。久助君はびっくりしたが、同意して出かけた。薬は、
アスピリンという、よく熱をとる薬だそうである。兵太郎君はかぜをひいたのがもとだか....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
が結局二十四時間を計っているのだから。 コスモスの花瓶《かびん》にホンのすこし
アスピリンをいれました。ぐったりしたから。利くかしら? もとスウィートピーにアス....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ように病気にならないようによく気をつけて暮さなければなりません、これこそ大事よ。
アスピリンやキニーネ丸はないのですから。
表をかくはずですがきょうは御免を蒙り....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ございます。」これも夜かけて見ましょう。
かえりに目白の市場で多賀ちゃんののむ
アスピリンをきいたら、思いがけずバイエルのがあって、六粒七十銭。それでも大いに助....
「道標」より 著者:宮本百合子
のかしら」
野沢は、おもしろそうに笑った。
「僕は、幸《さいわい》、バイエルの
アスピリンをのみましたがね」
「佐々さんのいう葉っぱってのは、カモミユのことだろ....
「日記」より 著者:宮本百合子
型だ。 頭の工合が妙に悪い。 夜なかに目がさめ、頭じゅうが強直して、眠れず、
アスピリンをのみ、睡る。 疲れたのだろうか、あれ位でつかれては情けない。 十月....
「花嫁の訂正」より 著者:渡辺温
い錠剤を手の掌に載せて眺めていたが、やがて長い溜息と一緒に首を振った。 「ここに
アスピリンと書いてあってよ――」 こころみに噛んで味ってみる迄もなく、なる程ア....