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アルコール中毒
「アルコール中毒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
アルコール中毒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
きず》ではなかった。殊に今までの喧嘩商売を離れてから、彼の頭はぼんやりして来た。
アルコール中毒の患者から酒を奪ったように、彼は活動の力を失った。おとなしくなった....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
と云う語の馬鹿に出来ない事を悟るから。しかし悟ったってその時はもうしようがない。
アルコール中毒に罹《かか》って、ああ酒を飲まなければよかったと考えるようなものさ....
「紫紺染について」より 著者:宮沢賢治
母が乳《ちち》がなくて濁《にご》り酒《ざけ》で育《そだ》ててもらったためにひどい
アルコール中毒《ちゅうどく》なのであります。お酒を呑《の》まないと物《もの》を忘....
「道標」より 著者:宮本百合子
として、降誕祭《ノエル》の酒の品評をしている人々。酒の話から、ひき出されてパリで
アルコール中毒にかかっているある男の噂をしている人々。
「仕事の方は、どうなんだ....
「正月とソヴェト勤労婦人」より 著者:宮本百合子
目覚ましい勢で自己批判を始めた。一九二九年から禁酒運動の盛になったこと、文部省は
アルコール中毒患者専門の療養所を開いた。キノで酒の体に及ぼす害、子孫に害を及ぼす....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
み合ってる種々の矛盾した要素から来ていた。遺伝的欲望にさいなまれてる性質を――(
アルコール中毒者と売笑婦との子供を)――制御せんとつとめてる力強い堅忍主義、鋼鉄....
「自由人」より 著者:豊島与志雄
いどこから来たのか。四十五歳ではまだ年齢のせいとはし難い。酒に親しんでるとはいえ
アルコール中毒とは思えない。 原因は分らなかったが、とにかく、その高峯を乗り越....
「探偵の巻」より 著者:坂口安吾
園乙部|見番のおつさん杉本さん等々、額を集めて町内会議がひらかれる。この元巡査が
アルコール中毒で、頼りにならないこと夥しく、会議は専ら猥談の方へ進行するばかり、....
「死と影」より 著者:坂口安吾
の下宿へ遊びにきた。 一人は通称「三平」とよぶ銀座の似顔絵描きであった。三平は
アルコール中毒で、酒がきれると、ぶる/\ふるえ、いそいでコップ酒をひッかけてくる....
「イオーヌィチ」より 著者:神西清
ちは儲け仕事、晩になるとクラブがよい、おつきあいの相手と来たらカルタ気ちがいか、
アルコール中毒か、ぜいぜい声の痰もち先生か、とにかく鼻もちのならぬ連中ばかり。何....
「わが工夫せるオジヤ」より 著者:坂口安吾
と、酒と同様に、あるいは酒以上に、酩酊するということが分るのである。のみならず、
アルコール中毒は却々起らないが、催眠薬中毒はすぐ起る。そして、それは狂人と同じも....
「地上」より 著者:島田清次郎
酒に酔いしれない夜、男の膚の温か味に眠らない夜を迎えることは一種の苦痛であった。
アルコール中毒患者が、アルコールの気の感じないときは半死の状態にあるように、彼女....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
を煽り、とうとう酒気が絶れると舌がもつれ、手が痺れ、しごとができなくなり、ひどい
アルコール中毒患者となってしまっていたのだから余計どうにも仕様がない。今日だから....
「雑信(二)」より 著者:種田山頭火
った――実人生を芸術化しようとして悶え苦しんだ、悶え苦しんで何を得た? あゝたゞ
アルコール中毒! △自己批評は三人の私生児を生んだ。自棄生活、隠遁生活、そして自....
「澪標」より 著者:外村繁
すっかり進行してしまっています」 私の腰かけている椅子が激しく鳴った。私の体は
アルコール中毒のため、常に微かに慄えている。ところが感情が昂ぶってくると、慄えは....