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ウインド
「ウインド〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ウインドの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
れますまい。私は勿論不審です。現に二三度は往来へ立ち止まって、近くの飾窓《ショウ
ウインドウ》から、大幅の光がさす中に、しっきりなく飛びまわる紙屑を、じっと透かし....
「路上」より 著者:芥川竜之介
日暮《ひぐれ》が近づくのに従って、一層人通りが多かった。のみならず、飾窓《ショウ
ウインドウ》の中にも、アスファルトの上にも、あるいはまた並木の梢《こずえ》にも、....
「見えざる敵」より 著者:海野十三
彼は、もうかれこれ十日あまりも、町の騒擾を見てくらしているのだった。彼は、ショー
ウインドーらしき大きな硝子をとおして、一部始終を眺めて暮らしているのだった。彼の....
「恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
したか。失礼しました。お名前を仰しゃらぬものだから――」 朝陽のさし込んでいる
ウインドウの傍に、椅子を持って行って、 「さあ、こちらへいらっしゃい」 とすす....
「鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
ヤをお買い上げになった時でした。一人の立派な紳士がずっと入って来られ、『ショー・
ウインドウにある真珠の頸飾を見せてくれ』と云うのでお見せしたら、『僕はこれと恰度....
「梟の眼」より 著者:大倉燁子
エレヴェーターを出ると傍目もふらず、真直ぐに、貴金属部へ靴先を向けた。ショウ・
ウインドウを覗くと、パッと眼に入った大きなダイヤがあった。沢山の指輪に取り巻かれ....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
びに来られた。陛下の古典風な顔はフランスの何処にでも人気があった。衣裳屋のショー
ウインドウのマネキン人形はまだ消えない朝の電燈の下で今年の秋の流行はペルシャ野羊....
「巴里の秋」より 著者:岡本かの子
に動かしていたりする。 ブーロウニュの森の一処をそっくり運んで来たようなショー
ウインドウを見る。枯れてまでどこ迄もデリカを失わない木の葉のなかへ、スマートな男....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
その青年は、むす子が熱心に覗くであろう筈の新しい縞柄が飾ってある洋服地店のショウ
ウインドウや、新古典の図案の電気器具の並んでいるショウ
ウインドウは気にもかけずに....
「世相」より 著者:織田作之助
地下道の隅へ雑巾のように転ったが、寒い。地下道にある阪神マーケットの飾窓《ショウ
ウインド》のなかで飾人形のように眠っている男は温かそうだと、ふと見れば、飾窓が一....
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
安全剃刀の広告人形がしきりに身体を動かして剃刀をといでいる恰好が面白いとて飾窓《
ウインドー》に吸いつけられる客があると、出て行って、おいでやす。それだけの芸でこ....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
乗りになって渡った。普通の人にはできない体裁の悪い方法だ。一ノ沢に限らず森林帯は
ウインド・クラストになるまではラッセルに苦しむ。ちょうど運悪く早朝星が出ていたの....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
その当時、山崎洋服店が、塔のついた店を新築して、それがなか/\珍しく、殊にショー
ウインドウには当時大家の西瓜の切り口を写生した油絵と、娘が琴を弾ずる油絵がかかっ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
が店に出ていると肱でつついた。「きっとはいって来るよ」 厚化粧の彼女がショウ・
ウインドの前に立ち止ると、 「まあ、おはいり」 と大阪風に店の者が声をかける。....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
た。――そうしているうちに、彼は落着いてくる自分を感じた。 お君は厚いショウ・
ウインドウの硝子に身体を寄りかけたまゝ、彼を待っていた。彼は矢張り何も云わなかっ....