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「ウインドー〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

ウインドーの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
見えざる敵」より 著者:海野十三
彼は、もうかれこれ十日あまりも、町の騒擾を見てくらしているのだった。彼は、ショーウインドーらしき大きな硝子をとおして、一部始終を眺めて暮らしているのだった。彼の....
夫婦善哉」より 著者:織田作之助
安全剃刀の広告人形がしきりに身体を動かして剃刀をといでいる恰好が面白いとて飾窓《ウインドー》に吸いつけられる客があると、出て行って、おいでやす。それだけの芸でこ....
新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
はどんなものか食べた事はない。近来銀座にこういう安値の食物屋が出来、中にはショウウインドーに、料理した食い物を飾ってあるが、あれは、見た眼に、美しくなく少しきた....
党生活者」より 著者:小林多喜二
うを、右肩を振る癖のあるSのやってくるのが見えた。彼は私を認めると、一寸ショー・ウインドーに寄って、それから何気ないように小路を曲がって行った。私はその後を同じ....
指と指環」より 著者:佐左木俊郎
そのすぐ背後まで追い付いて行った。彼は何度も背後を振り向く。彼女は素早くショー・ウインドーや露店に吸い付くのだ。 尾張町の街角まで来たとき、婦人がそこに停まっ....
日本橋附近」より 著者:田山花袋
い変遷をした。新しい潮流が何べんとなくやって来ては、あたりの店の外観をかえショウウインドーの飾りつけをかえ、そこらにわずかに残喘を保つようにして巴渦を巻いている....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いか――それと」 果然――お銀様もまたロマンチストでありました。これはショーウインドーの前で宝石に憧《あこが》れるのよりは規模が少し大きいようです。こういう....
私の生まれた家」より 著者:中谷宇吉郎
るのは、毎日のことであった。 父はハイカラ好きであって、呉服部の一部にショー・ウインドーをつくった。幅|一間《いっけん》ちょっと、深さ四|尺《しゃく》くらいの....
加護」より 著者:宮本百合子
の靄はもうすっかり霽《は》れ渡った。屋根の瓦や、眠りから醒めた小さい飾窓《ショーウインドー》に、チラチラと日が照る。店頭に動く小僧の姿、黒い外套に息を白く見せて....