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エゴ
「エゴ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
エゴの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
焼かないのは不思議といっていいほどだった。もっとも葉子であってみれば、木村に醜い
エゴイズムを見いださないほどのんきではなかった。木村がどこまでも葉子の言葉を信用....
「星座」より 著者:有島武郎
けながら考えた。
「俺は世話を焼くのも嫌いだ。世話を焼かれるのも嫌いだ。……俺は
エゴイストに違いない。ところが俺の
エゴイズムは、俺の頭が少し優れているというとこ....
「成長が生んだ私の恋愛破綻」より 著者:伊藤野枝
てきたのです。 Tはかなり深い憂鬱な処をもっていました。そしてまた都会人らしい
エゴイスティックな傾向を持っていました。この二つの大きな濃い彼の影を、私は最初少....
「転機」より 著者:伊藤野枝
も動かなかった。そればかりではない、今日ばかりはそうした悲惨な話に、無関心なTの
エゴイスティックな態度が忌々しくて堪らないのであった。 「他人の事だからといって....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
り峡間に入り、右方にパタゴニア州の平原の横たわるを望み、左岸にティエラ・デル・フ
エゴ州の小丘陵の起伏するを見る。 船入布、知是波多伍若州。 (船はマゼラン海峡に....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
すやすとできた。 そして官報で及落が発表される少し前に、山田の伯父から、「サカ
エゴウカクシユクス」という電報を受取った。 自叙伝(四) 一 幼年学校は....
「越年」より 著者:岡本かの子
その不快さに一刻も早く手紙を出して詫びようと思ったが、それも矢張り自分だけを救う
エゴイズムになるのでやめてしまったのです。先日、銀座で貴女に撲り返されたとき、こ....
「家霊」より 著者:岡本かの子
老名工などに有り勝ちな、語る目的より語るそのことにわれを忘れて、どんな場合にでも
エゴイスチックに一席の独演をする癖がある。老人が尚《なお》も自分のやる片切彫とい....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
緊密な衝動を受けるのであった。まして、危惧を懐いていた異種の金魚と金魚が、復一の
エゴイスチックの目的のために、協同して生を取り出してくれるということは、復一には....
「高原の太陽」より 著者:岡本かの子
だと思ってましたから、それがああいう言葉で出たんですが……」 この青年は非常に
エゴイズムなのではないかと、ふとかの女は思った。 でなければ、それ以上に抜け切....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
うだ。フェルナンドは若くて死んだアルザス人だ。夭逝した天才の仕事には何処か寂しい
エゴイズムが閃めいているものだ。 新吉はこの部屋へ今にも訪ねて来る約束のリサに....
「春」より 著者:岡本かの子
ょっと眼を出して加奈子を見た。 ――番してんの。 ――ああ。 だが、この可憐な
エゴイストは直きに寝息を立て始めた。そして眠りが蒲団を引被っていた手をゆるめると....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
思惟の座に注がれた。それは今まで友達に対して面白く賑かで親切であった慧鶴を急に、
エゴイストに変ったように見えた。寺には十二人の徒弟が居た。彼等は何れも慧鶴を同僚....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
えても、結局は男が女に与うべきものを与えないからでしょう」かの女は即座に答えた。
エゴイズムの男。そして自分でもその
エゴイズムに気がつかない男。かの女の結婚生活の....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
たのも、実に陽子の声をドア越しに聴いたという現金な気持からであろう。しかし、この
エゴイズムに気づかぬほど、京吉には孤児の感情が身につきすぎていた。 はじめは芳....