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オルガン
「オルガン〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
オルガンの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文放古」より 著者:芥川竜之介
《せけんな》みに、裁縫《さいほう》をしたり、割烹《かっぽう》をやったり、妹の使う
オルガンを弾《ひ》いたり、一度読んだ本を読み返したり、家《うち》にばかりぼんやり....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
何か日本《にほん》とは思われない、不可思議な魅力《みりょく》を添えるようだった。
オルガンティノは寂しそうに、砂の赤い小径《こみち》を歩きながら、ぼんやり追憶に耽....
「路上」より 著者:芥川竜之介
十六
三人が初めて案内された病室には、束髪《そくはつ》に結った令嬢が、熱心に
オルガンを弾《ひ》いていた。
オルガンの前には鉄格子《てつごうし》の窓があって、そ....
「死後」より 著者:芥川竜之介
Sに別れてから、すぐにその次の横町を曲《まが》った。横町の角の飾《かざ》り窓には
オルガンが一台|据《す》えてあった。
オルガンは内部の見えるように側面の板だけはず....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
ものだった。 兵隊のようにからだのいい、腕を前につき出して、真黒な顔の先生が、
オルガンの前に腰かけた。僕等はその
オルガンからどんな音が出るだろうと待ち構えてい....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
て浄瑠璃をかいたと伝えられています。イプセンのデスクの傍にも、熊が踊ったり、猫が
オルガンを弾いたりしている人形が控えていたと云います。そんな先例が幾らもあるだけ....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
年の血を湧かした。 二十五年前には琴や三味線の外には音楽というものが無かった。
オルガンやヴヮイオリンは学校の道具であって、音楽学校の養成する音楽者というは『蛍....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
トの上にいる水夫やデッキにいるその仲間の耳にはあまりに低いが、それでも寺院の石が
オルガンの低い音響にふるえるように、船のなかではその顫動を感じるのだ。 音響と....
「赤いくつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ないことなどを、話してきかせても、自分のくつのことばかり考えていました。やがて、
オルガンがおごそかに鳴って、こどもたちは、わかいうつくしい声で、さんび歌をうたい....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
た。しかし、すぐと次の心のなかにはいっていかなければなりませんでした。でも、まだ
オルガンの音がきこえていました。そうしてじぶんがまえよりもいい、別の人間になった....
「野のはくちょう」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
うなりっぱなお寺が、二十も高い塔やとがった窓をならべていました。なんだかそこから
オルガンがひびいてくるような気がしましたが、でもそれは海鳴りの音をききちがえたも....
「赤い船」より 著者:小川未明
露子は、貧しい家に生まれました。村の小学校へ上がったとき、
オルガンの音を聞いて、世の中には、こんないい音のするものがあるかと驚きました。そ....
「夕焼け物語」より 著者:小川未明
どうかきれいなくしと、いい指輪をください。」 と書きました。一人は、 「わたしに
オルガンをください。」 と書きました。もう一人の娘は、髪の毛の少ない、ちぢれた子....
「海のかなた」より 著者:小川未明
って、みんなそのまわりに集まって聞いていました。 「いい音がするね。」 「学校の
オルガンよりか、この音のほうがいいね。」 子供らは、たがいに、こんなことをいい....
「深夜の客」より 著者:大倉燁子
朗らに笑いました。妻は幼少の頃から長唄を習い、相当自信があるようでしたが、譲治は
オルガンは好きだが、三味線は嫌いだったので決して弾くな、と言い渡してあったのです....