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「カピタン〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

カピタンの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
海辺から、静かに我々を見てい給え。たとい君は同じ屏風の、犬を曳《ひ》いた甲比丹《カピタン》や、日傘をさしかけた黒ん坊の子供と、忘却の眠に沈んでいても、新たに水平....
報恩記」より 著者:芥川竜之介
ではなかったでしょうか? そのほか三条河原《さんじょうがわら》の喧嘩に、甲比丹《カピタン》「まるどなど」を救った虚無僧《こむそう》、堺《さかい》の妙国寺《みょう....
蘭学事始」より 著者:菊池寛
この人に親しめなかった。 彼は、今までに五、六度も、ここで良沢と一座した。去年カピタンがここの旅館に逗留していた時にも、二度ばかり落ち合ったことがある。今年も....
安吾下田外史」より 著者:坂口安吾
の狙いで、外蛮の風俗を都に近づけないためという毛ギライから起っている。オランダのカピタンを九州長崎に封じこめて近づけなかったのもその為であるし、仙台の伊達政宗が....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
御がある。一行のうちの使節のみが導かれて御前に出る時、一同大声で、 「オランダ、カピタン。」 と呼んだ。これは将軍に近づいて使節に礼をさせるための合図である。....
チューインガム」より 著者:寺田寅彦
間にか綺麗に消化されてしまって固有文化の栄養となったものらしい。それで俳諧でも「カピタンをつくばはせ」たり「アラキチンタをあたゝめ」たりしながらいわゆる正風を振....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
堂に集まって礼拝する。 十五日は阿蘭陀八朔《オランダはっさく》の日で、甲必丹《カピタン》は奉行所を訪問して賀詞《がし》を述べ、それから代官、町年寄などの家を廻....
魔都」より 著者:久生十蘭
たまえ」 ボーイ長が引き退ると間もなく、縮れっ毛団栗眼の、「長崎絵」の加比丹《カピタン》のような面をした突兀《とっこつ》たる人物が一種|蹣跚《まんさん》たる足....
アフリカの文化」より 著者:和辻哲郎
岸を訪れたときには、彼らはそこに驚くべく立派な文化を見いだしたのであった。当時のカピタンたちの語るところによると、初めてギネア湾にはいってワイダあたりで上陸した....