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カフエ
「カフエ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
カフエの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
何を問わずに本そのものを愛したのはやはり彼の買った本だった。信輔は本を買う為めに
カフエへも足を入れなかった。が、彼の小遣いは勿論常に不足だった。彼はその為めに一....
「東京に生れて」より 著者:芥川竜之介
出来るアメリカ式の大建築は、どこにあるのも見にくいものゝみである。その外、電車、
カフエー、並木、自働車、何れもあまり感心するものはない。 しかし、さういふ不愉....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
うに云う人があるが、文人は常に頭脳を肥やす滋養代に中々資本が要る。芝居を見るのも
カフエへ行くのも、時としては最少し深入するのも矢張頭脳を豊かにする為めである。勿....
「ランス紀行」より 著者:岡本綺堂
二つ買ったとか話していた。 『なにしろ暑い。』 異口同音に叫びながら、停車場の
カフエーへ駆け込んで、一息にレモン水を二杯のんで、顔の汗とほこりを忙しそうに拭い....
「のんきな患者」より 著者:梶井基次郎
いたが、急に死んでしまって、家族がすぐ店を畳んで国へ帰ってしまったそのあとはじき
カフエーになってしまった。―― そして吉田は自分は今はこんな田舎にいてたまにそ....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
じがないではないが、それだけ気楽は気楽だ。 この外牛込会館下のグランドや、山田
カフエーなどが知られているが、私はあまり行ったことがないのでよくその内容を知らな....
「火の扉」より 著者:岸田国士
さまはおおどろきになるかも知れませんが、学校の教員室の空気よりは、このインチキ・
カフエーの空気の方がずつと健康で、厳粛なところがあるように思われます。人間と人間....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
。私は今でもその時習った、ツウ、ホワイトという手品まがいの遊戯を、三十年後の今日
カフエーの女給たちの所で、かくし芸にしているのだ。正月で雑煮餅をよばれたが、大き....
「名古屋スケッチ」より 著者:小酒井不木
に、スネークウツドのケーンを持ち、しやんとしたネクタイをかけた所謂広小路伯爵は、
カフエー・ライオン、
カフエー・キリンを根城として、夜になるのを待ちかねるのである....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
いた。 ――あの三番目が「モンナミ」の彩ちゃんだど。 工場では、Y市の有名な
カフエーやバーのめずらしい名前をとってきて、「シャン」な女工を呼んでいる。 ―....
「六月」より 著者:相馬泰三
るか) SとMとAと、それに二面のT法学士も加わって、四人はしきりにいろいろの
カフエの名を並べて、あれかこれかと今晩の祝盃を挙げる席場の選定をしていた。 曽....
「ヒウザン会とパンの会」より 著者:高村光太郎
はじめ漱石門下、潤一郎、荷風の一党など、兎も角盛なものであった。 松山省三が「
カフエ プランタン」をはじめたのもその頃であり、尾張町角には、ビヤホール「ライオ....
「ダス・ゲマイネ」より 著者:太宰治
た。その夜、馬場とシゲティとは共鳴をはじめて、銀座一丁目から八丁目までのめぼしい
カフエを一軒一軒、たんねんに呑んでまわった。勘定はヨオゼフ・シゲティが払った。シ....
「人間失格」より 著者:太宰治
よかチゴじゃのう」 自分は拒否し切れず、その画塾の近くの、蓬莱《ほうらい》町の
カフエに引っぱって行かれたのが、彼との交友のはじまりでした。 「前から、お前に眼....
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
てい》とやらに興味を持ったN子という女給もいれば、松山さんも沢村さんの女達もいる
カフエでした。ぼく達が入って行くと、マスタアが挨拶に来るは、女給が総出で取り巻く....