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「キク〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

キクの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
。 「水、水。」 「ほッ。」 と言う……姿に似ない掛声で、雪代は、ギイ、ギイ、キクン、カッタンと、古井戸に、白梅のちりかかる風情で、すんなりした、その肩も腰も....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
ろであろうか。 「――海上ハ波オダヤカニシテ、晴天ナレド雲アリ。空中二相当爆音ヲキクモ、飛行機ノ種別、台数ハ不明ナリ。彼ノ針路ハ西南西微西!……」 西南西微西....
古事記」より 著者:太安万侶
婚してお生みになつた御子は、ウマキの王・カヅラキの王・ハシヒトノアナホベの王・サキクサベノアナホベの王、またの名はスメイロト・ハツセベノワカサザキの命のお五方で....
サンカ者名義考」より 著者:喜田貞吉
て散木集の家綱の連歌の詞書は、 伏見に傀儡のシサムというものが来たので、遊女のサキクサに合せて歌を歌わせようと之を呼びに遣わしたところが、前に居た宿にサキクサは....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
い。頭髪が深い。神々の髪の毛の人として彼らはその美髪を矜っている。彼らは古伝神オキクルミを矜る、その蝦夷島の神を。 アイヌは白皙人種であろうか。だが、かの人種....
自伝」より 著者:黒島伝治
明治三十一年十二月十二日、香川県小豆郡苗羽村に生れた。父を兼吉、母をキクという。今なお健在している。家は、半農半漁で生活をたてゝいた。祖父は、江戸通....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
ピンドスの山の鷲の待っていた馳走だ。 ウリッソスにだってそうだ。キルケの手管も、キクロオプスの禍も、己が言って聞せたのだ。 あいつの躊躇、あいつの部下の軽はずみ....
テガミ」より 著者:小林多喜二
オ母ッチャハナカナカ目ヲサマサナイノ。ソレデモ、シバラクダマッタママ、少シズツ大キクユスッテイタノ。君チャンハ、シマイニオ母ッチャ、オ母ッチャトコエヲ出シテヨン....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
鑑定をまつまでもなく、みんなニセモノにきまっているそうだがね。 大島島民は「カキクケコ」を「ハヒフヘホ」に発音するのだとさ。柿の木が「カヒの木」、猫の子が「ネ....
帝銀事件を論ず」より 著者:坂口安吾
も同じだけ罪の因子をもつものと見て、その個人に加わる条件に犯罪の必然性を認め、一キクの涙をそそぐ。かかる場合に、われわれは、罪を政治にぬりはせず、人間の宿命のせ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ところが、病癖というものは、遺伝するから怖しい。咲子の良人の正司には姉に当るキク子が、やっばり万引してくるのである。 キク子は二十五にもなって、まだ独身者....
或る部落の五つの話」より 著者:佐左木俊郎
出たことは、一度として無いではないか? 第一予審調書によると、被告は七年前、宮本キクに、被告の妻の手から竹駒稲荷大明神の御供物と称して、モルヒネを混入せる菓子を....
恐怖城」より 著者:佐左木俊郎
と抑えるようにして、その電報を開いた。 (=ムザイニケツテイ 三四カウチニカエルキクコ=) 電報にはそうあった。 敬二郎の心臓は裂けるほど激しく、湯のような....
無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
話をしよう。 まず、海のなかの木材や、木の船底を、やたらに食ってあなをあける。キクイムシ。これは、長さ三、四ミりぐらいで、ワラジムシのような形をしている。 ....
関牧塲創業記事」より 著者:関寛
すべき無し。 然るに近隣及び知人は集りて五郎を助け、東京へも電信を発し、マスキはキク、ヒデを同行にて来り、厚く葬儀を営み、且つ遺言により骨は最も能く拾いて集め箱....