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キャベツ
「キャベツ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
キャベツの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「追憶」より 著者:芥川竜之介
る場面である。彼らの一人は相手の名前をいつもカリフラと称していた。僕はいまだに花
キャベツを食うたびに必ずこの「カリフラ」を思い出すのである。 二四 中....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
った。 「地玉子」 僕はこう云う紙札に東海道線に近い田舎を感じた。それは麦畑や
キャベツ畑の間に電気機関車の通る田舎だった。…… 次の上り列車に乗ったのはもう....
「夢」より 著者:芥川竜之介
にいつか彼女の乳首《ちちくび》の大きくなり出したのに気づいていた。それはちょうど
キャベツの芽《め》のほぐれかかったのに近いものだった。わたしは勿論ふだんのように....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
くどく》に農夫らのいい合った昆虫《こんちゅう》も、すさまじい勢で発生した。甘藍《
キャベツ》のまわりにはえぞしろちょうが夥《おびただ》しく飛び廻った。大豆《だいず....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
しくもののみえる目でみますと、すぐとばけの皮があらわれました。それはほうきの柄に
キャベツのがん首をすげたばけもので、それが縫いとりした衣裳を着せてもらって、魔法....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
ポリタンホテルは近し、耳|馴れぬ洋犬は吠えるし、汽笛は鳴るし、白い前垂した廚女が
キャベツ菜の籠を抱えて、背戸を歩行くのは見えるし……」 刻下、口を衝いて数百言....
「火星探険」より 著者:海野十三
野菜と果物と缶詰とパンとで、いっぱいであった。そしてその間から張とネッドが、顔を
キャベツのように崩して笑い続けていた。これだけの食糧があれば、来週一杯、食べもの....
「火星兵団」より 著者:海野十三
ぶや、つかりすぎて酸っぱい胡瓜や、紅しょうがや、時には中国料理で使う唐がらし漬の
キャベツまでも入れる。香の物は、なるべくたくさんの種類がはいっているのがいいそう....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
場なのだ。そとからは店の様子はちょっと見えないが、みな朝の買物らしく、大きな袋に
キャベツだのジャガ芋だの大きなパンの棒だのを入れて歩いている。 ル・リベルテエ....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
って居る。娘はフォークの尖にソーセージの一片と少しのシュークルートの酢漬けの刻み
キャベツをつっかけて口に運びながら食卓に並んだ真中の新吉を越して夫人に快濶に話し....
「フランダースの犬」より 著者:菊池寛
ない、無邪気な素直な心を持っていました。 ふたりはもうほんのわずかなパンの皮と
キャベツの葉っぱで満足して、その上はなんにも望みませんでした。ただ一つ、ねがいと....
「光は影を」より 著者:岸田国士
も会えば向うから笑いながら帽子を脱ぐ大学教授の、小じんまりした洋館の芝生の庭は、
キャベツと大根の畑になつている。その庭の隅で、向うむきにしやがんだ撫で肩の細君が....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
険危険、このぼろ自動車の揺れ方といったら。 * 光、光、緑、緑、
キャベツ、
キャベツ、
キャベツ、
キャベツ、
キャベツ。 おや、パルプだ、小舎だ、あ....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
たいしたものではなかった。それへなんでもうちで食べる野菜物は残らずじゃがいもでも
キャベツでも、にんじんでも、かぶでも作りこんであった。それはちょっとの空き地もな....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
ょうに、からだを支えなければならなかった。うちの人たちは炉の前の食卓に向かって、
キャベツのスープをすすっていた。そのにおいがわたしにとってはあんまりであった。わ....