»
キリン
「キリン〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
キリンの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球盗難」より 著者:海野十三
はいないか」 その声が聞えたのであろうか。 「おう――」 と声がして、まるで
キリンの小屋のような中からヒョックリ姿を現したのは、外ならぬ巨人武夫であった。 ....
「デンマークのビール」より 著者:北大路魯山人
バキア、フランスのビールよりもうまい。アメリカのシュリッツというビールも、日本の
キリンよりうまい。 アメリカに来ている日本のビールは、かん詰のアメリカビール程....
「握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
ある。この本店はその昔、意気軒昂で名を成した名人寿司として有名なものであったが、
キリンも老いてはの例にもれず、ついに充分の生気は消え去ってしまった。 それから....
「名古屋スケッチ」より 著者:小酒井不木
ち、しやんとしたネクタイをかけた所謂広小路伯爵は、カフエー・ライオン、カフエー・
キリンを根城として、夜になるのを待ちかねるのである。 一たび夜の帷が下されると....
「党生活者」より 著者:小林多喜二
、ザブ/\と顔を洗った。 相手にそれと分ったと思うと須山は急に調子を変えて、「
キリンでゞも一杯やるか」と後から云った。が、それには一応|何時《いつ》もの須山ら....
「人生案内」より 著者:坂口安吾
ゃないか。人生案内なんてえ妙テコリンなものに凝って働くことを忘れているような妙チ
キリンな人とじゃとても一しょに暮せないよ」 「今まで暮していたじゃないか」 「広....
「二合五勺に関する愛国的考察」より 著者:坂口安吾
と三四日から一週間ぐらい生きている。そして、へんなふうにもがきつゞけている。妙チ
キリンなもがきかたで、見ていると、おかしくなり、ばかばかしくなるばかりで、第一、....
「母の上京」より 著者:坂口安吾
妙に切ない気持になつた。ともかく五十女の情慾と変態男の執念が唐紙の一つ向ふで妙チ
キリンな伊達ひきの火花をちらしてゐるおかげで、底なしの泥沼の一足手前でふみとゞま....
「不良少年とキリスト」より 著者:坂口安吾
立派に育つよ。 太宰という男は、親兄弟、家庭というものに、いためつけられた妙チ
キリンな不良少年であった。 生れが、どうだ、と、つまらんことばかり、云ってやが....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
侮蔑、嘲笑が露骨であった。 青木の癇は鋭どすぎて、弱すぎる。関所のニセ手形がゲ
キリンにふれるのも仕方がないな、と、あきらめて、 「大阪の事業団体て、だれ?」 ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
生がモウロクされたとは思われぬが、年のせいか、どうも夕食すぎはにぶっておられる。
キリンも老ゆれば虎に及ばずか」 虎之介はシャレにならないことを呟きながら、ブリ....
「ヤミ論語」より 著者:坂口安吾
一致、くだんの女先生に退職勧告を決議あそばした。重ね重ねの増長傲慢に山川部長はゲ
キリンされて、小学校へのりこんで校長先生に厳談されたが、校長先生の答えられるには....
「私は誰?」より 著者:坂口安吾
る、と仰有った。全く愉快千万。小説書きという奴は、かくの如くトンチンカンで、妙チ
キリンに古風で、首尾一貫していない。トンマなことばかり喋っているので、だから、書....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
止まった。風がさあっと西から吹いて来る。庭の翠松がばら/\と雫を散らす。何処かで
キリン/\と蜩が心地よく鳴き出した。
時計を見ると、二時三十分。夕立は唯三十分....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
に敷いてるごく厚いみごとに編まれた蓆をさし示しながら、彼は言い添えた。
「それは
キリンのだぜ。」
しばらくして彼はまた言った。
「獣は皆そんなものを持ってる。....