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「ギャップ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

ギャップの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
一夕話」より 著者:芥川竜之介
にも、ヒステリイばかりを見ようとはしない。小えんはやはり若槻との間《あいだ》に、ギャップのある事を知っていたんだ。 「しかし僕も小えんのために、浪花節語りと出来....
馬妖記」より 著者:岡本綺堂
ない。コナン・ドイルの小説にもそれによく似たような話があって、ジョン・ブリュー・ギャップというところに古代の大熊が出たと書いてある。ドイルのはもちろん作り話であ....
四月馬鹿」より 著者:織田作之助
えったりしている。 つまりは、その風体の汚なさと、彼という人間との間に、大したギャップがないのだ。いわば板についた汚なさだ。公園のベンチの上で浮浪者にまじって....
青木の出京」より 著者:菊池寛
けた。雄吉が、それを怨み憤ったのは、もとよりであった。二人の間には、大きな亀裂《ギャップ》が口をあけ始めていた。 高等学校を出ると雄吉は、学資を得る便宜から、....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
の連中と、私のように一種のギリシャ的精神から身心を鍛えようと志している者との間のギャップを感じて来だした。彼等は私党を組んで下級生を撲ったり、クラスの中で幅を効....
闘争」より 著者:小酒井不木
俊才の伝記を研究したことがある。果して多くの俊才には、精神的活動期の中間に著しいギャップのあることがわかった。古来の伝記学者たちはそのギャップを色々に説明して居....
党生活者」より 著者:小林多喜二
者がドン/\出征して行った。そして他方では軍需品製造の仕事が急激に高まった。このギャップを埋めるために、どの工場でも多量な労働者の雇入を始めなければならなかった....
スポーツ・文学・政治」より 著者:坂口安吾
あの人は心にもないことを言う人でね、理想論をいう人で、あの人の作品はいつも現実とギャップがあるようだ。石川さんなんか右か左か、どちらかへ行く人なんだが、右へ行く....
青春論」より 著者:坂口安吾
いう悟道の上へ築かれたものではなかった。晩年の著『五輪書』がつまらないのも、このギャップがあるからで、彼の剣法は悟道の上にはなく、個性の上にあるのに、悟道的な統....
我が人生観」より 著者:坂口安吾
が夢みる人生と(夢みるといっても決して童話的なものでなく)いうものが如何に多くのギャップ、ムジュンをはらんでいるか、少し考え過ぎると厭世的になるのも無理はないと....
或る嬰児殺しの動機」より 著者:佐左木俊郎
都会の人々に住宅地としてそれを提供した。そして、吾平爺は耕作価値と所有価値とそのギャップにおいて、農村失業者群の中へ投げ込まれたのであった。それまでの吾平爺はわ....
所謂批評の「科学性」についての考察」より 著者:戸坂潤
があるのだ。之は印象に対しては抽象的だ。印象からは一続きには行かない。距離がありギャップがある。之は印象自身にとっては決して親切なものとも限らないし、安易なもの....
科学論」より 著者:戸坂潤
に過ぎない。客観的な現実の世界そのものとこの所謂世界像との間には、だから之だけのギャップがあるのである。カント主義者プランクは、このギャップに特に気を配らざるを....
クリティシズムと認識論との関係」より 著者:戸坂潤
にあると見ねばならぬ。翻訳を妨げ不可能にさえすると云われる国語の相違が、そういうギャップや距離が、却って翻訳の文化的独自性や創造性を結果している。この点はまず注....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
なく両者は一応区別される。だがそうかと云って、両者は又決して越えることの出来ないギャップによって隔てられた無関係な二つの独立価値ではない。価値を、それ自身の自律....