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「ゴム印〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

ゴム印の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
この家の主人、堀越玄鶴は画家としても多少は知られていた。しかし資産を作ったのはゴム印の特許を受けた為だった。或はゴム印の特許を受けてから地所の売買をした為だっ....
蠅男」より 著者:海野十三
、活字の上に赤鉛筆で丸が入れてある。 ――蠅男―― この二字だけは、不器用なゴム印の文字であって、インキは赤とも黒とも見えぬ妙な色で捺してあった。 更に、....
赤い貨車」より 著者:宮本百合子
間からほき出しつつ、娘の本をのぞいた。読んでいるページの上に、どこか図書館の紫のゴム印がおしてあった。ナースチャはしばらく眺めていて、きいた。 「面白い、その本....
その年」より 著者:宮本百合子
たりには儲けの算段ばかりでないものがあった。 そういう或る日相変らず紫インクのゴム印で隊名を捺した郵便が届いた。○○作戦に参加してと、お茂登の見当つかない地名....
風知草」より 著者:宮本百合子
、必要な書類が出るより先に、一つの大型ハトロン封筒が出た。裏に、文学報国会と紫のゴム印が捺されてある。封筒の中にはひろ子の小説をうつした原稿が入っていた。 見....
スモーリヌイに翻る赤旗」より 著者:宮本百合子
である。 日本女は右手の受付へ行った。 ――百二十四番の室の許可証を下さい。ゴム印をおし、番号を書いた紙片を貰って、さらにもう一枚ガラス戸をあけて、表階段を....
みのりを豊かに」より 著者:宮本百合子
とと、呑気に立って喋舌《しゃべ》っていて、相当頻繁にこそこそと入場券購入許可証とゴム印を捺した紙片をもって来る人を、出口から乗車フォームへ通してやっていることだ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
から、かねがねの宿題の返事がやっときました。松山高校内菊池用達組販売部という紫のゴム印をおして。鉛筆をなめなめ書いた字で、先ず「お葉書正に拝見いたしました」云々....
田舎医師の子」より 著者:相馬泰三
取った。それは庸介へあてたので差出人の名前の代りに、兄が下宿していた旅舎の商用のゴム印が捺されてあった。こういう種類のものは彼女自身にはちょっと珍らしく、またち....
殺人迷路」より 著者:甲賀三郎
るんだ。なるほど、靴位なら、同じような型をつける事も出来よう。だが、指紋はまさかゴム印でベタベタ押す訳にも行くまい」 津村は落胆しながらうなずいた。そうだった....
着物雑考」より 著者:林芙美子
脇敏子《やまわきとしこ》さんが話されたように、いまの絹物にはのりの多い地《じ》へゴム印を押したような模様が多いのです。立ちどまってみているひとを見ますと、どこが....