ゴム長[語句情報] »
ゴム長
「ゴム長〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ゴム長の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「服装に就いて」より 著者:太宰治
る。大学の頃にも、私は普通の服装のつもりでいたのに、それでも、友人に忠告された。
ゴム長靴が、どうにも異様だと言うのである。
ゴム長は、便利なものである。靴下が要ら....
「グッド・バイ」より 著者:太宰治
た女ではあるが、十貫は楽に背負う。さかなくさくて、ドロドロのものを着て、モンペに
ゴム長、男だか女だか、わけがわからず、ほとんど乞食《こじき》の感じで、おしゃれの....
「母」より 著者:太宰治
りどたりと野暮《やぼ》ったく身悶《みもだ》えしている。 海に沿った雪道を、私は
ゴム長靴で、小川君はきゅっきゅっと鳴る赤皮の短靴で、ぶらぶら歩きながら、 「軍隊....
「おしゃれ童子」より 著者:太宰治
の講義には、一度も出席せず、雨の日も、お天気の日も、色のさめたレインコオト着て、
ゴム長靴はいて、何やら街頭をうろうろしていました。お洒落の暗黒時代が、それから永....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
五円 浅草 短靴 六百円
ゴム長 六百円 同エナメルなし 三....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
づく暗鬱ぞ。日記をつけるのも、いやになった。きょう、数学の時間に、たぬきが薄汚い
ゴム長靴などはいて来て、このクラスには四年から受ける人が何人いるかね、手を挙げて....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
ツともつかぬものを着ているらしく、はでな赤いネクタイをむすんでいた。靴も、大きな
ゴム長をはいていて、雨であろうと天気であろうとぬがなかった。彼はポケットから、大....
「町内の二天才」より 著者:坂口安吾
つけて、正坊をつれて会場へのりこんだ。 金サンも当日はセビロである。むろん靴も
ゴム長ではない。青のサングラスをかけて、ネット裏に陣どった。いよ/\長助のチーム....
「山の秋」より 著者:高村光太郎
から、ともかくもふらふらするくらいですむが、いよいよ帰ろうと思って出口に腰かけて
ゴム長をはいていると、そこへ家人は銚子と盃とを持って追いかけて来て勢こんで又のま....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
後の仕事になっていたが、今日は、まだかき終わらないうちに、外来講師の小川先生が、
ゴム長をはいてやって来た。たいていの外来講師は、下赤塚駅から、塾で特約してあるタ....
「光は影を」より 著者:岸田国士
、なんの関係がある!」 父は、地団太を踏むように、怒鳴つた。そして、いきなり、
ゴム長靴を脱ぎすてゝ、上へあがり、 「話があれば、弁護士をやるから、その男に話せ....
「四国遍路日記」より 著者:種田山頭火
た。 先日から地下足袋が破れて、そのために左の足を痛めて困っていたところ、運よく
ゴム長靴の一方が捨ててあるのを見つけた、それを裂いて足袋底に代用したので助かった....
「トンカトントンカッタカッタ」より 著者:今野大力
目だ。高い藁使われるばかりも損してる。何だこんなくされ縄。 帳場は親方のお下り
ゴム長靴で彼女の重ねてあった縄を蹴飛ばした。彼女はその日泣き乍ら子供を背負って雪....
「嫁入り支度」より 著者:神西清
は、小がらな男の姿で、大きく禿げあがって、焦茶いろのフロックを着て、長靴の代りに
ゴム長をはいている。あっと思うまに、鼠のようにちょろりと消えた。 『あれがエゴー....
「ねむい」より 著者:神西清
押してみかけたかと思うと、つぎの言いつけが聞こえてくる。―― 「ワーリカ、旦那の
ゴム長をきれいにおし!」 彼女は床へ坐りこんで、
ゴム長の掃除をしながら、こので....