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ゴート
「ゴート〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ゴートの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
覚えずにはいられなかった。事実、残された四人の家族は熊城の部下によって、さながら
ゴート式甲冑のように、身動きも出来ぬほど装甲されているのである。それにもかかわら....
「谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
崩石の路が、一筋の岩壁を境目にして、二分して谷にずり込んでいる、私は左を取って、
ゴート(岩石の磊落崩壊している路をいう)へとかかった。 この
ゴート路の長さだけ....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
た。 このごろ、ウェルズの「空中戦争」を読んだら、陸地と縁の切れたナイアガラの
ゴートアイランドに、ただ一人生き残った男が、敵軍の飛行機の破損したのを繕って、そ....
「或る男の手記」より 著者:豊島与志雄
苛らしてきた。そして十分ばかりたつと、梯子段を鈍い足音が上ってきた。 俊子は半
ゴートだけをぬいだ外出着のままで、静かに室へはいって来て、火鉢の向うに坐ってから....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
つつ自殺するのであった。
このギリシャ式の服をまとってる廃頽《はいたい》した東
ゴートの気障《きざ》な文学ぐらい、クリストフの精神に相反するものはなかった。しか....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
に、秩序と規律とを回復せんとつとめていた。彼らはまず手初めに、今から約千四百年前
ゴート人やヴァンダル人の大侵入のころ栄えていた、ある僧侶団体の記憶を呼び起こしな....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
別な宸翰《しんかん》を二つ書かれました、一つはピエール・ノテールに、一つはヴィジ
ゴートの王に。それは、死者に関する問題について、太守の権力と皇帝の主権とに反抗し....
「エトナ」より 著者:野上豊一郎
争奪戦に曝されて、古くはドリス人に、アテナイ人に、カルタゴ人に、またローマ人に、
ゴート人に更に、サラセン人に、ノルマン人に、と、次第に荒らされ、破壊され、それに....
「シェイクスピアの郷里」より 著者:野上豊一郎
坊主にとんでもないことを教えたようなものだった。ジョンソン博士はそれを憤慨して、
ゴート人の蛮行《ヴァンダリズム》だと非難したが、そのくせ、婦人尊敬の癖を持ってい....
「パリの地下牢」より 著者:野上豊一郎
ド・ラ・シテは今から二千年前、ユリウス・ケーサルが今のフランスの地に侵入していた
ゴート人を撃退した頃は、ラテン名でルテティアと呼ばれ、セーヌはセクアナと呼ばれて....
「パルテノン」より 著者:野上豊一郎
なりひどく損傷されただろうと推定される。 しかし更にひどい破壊は四世紀に入って
ゴート民族の侵入によって行われた。殊にその世紀の末葉、皇帝テオドシウスの時代には....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
。尻からげになって会社へ行く。池田さんは、紺飛白のビロード襟《えり》のかかった雨
ゴートを着て来る。仲々意気な雨
ゴートなり。今日は弁当なし。昼は雨の中を、六本木ま....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
り、猴は人に近いもの故、人の病は猴また受くるはずと考え、英語でいわゆるスケイプ・
ゴートとして病を移し去るつもりで仕始めたのであろう。 インドでも子欲しき女はハ....
「追憶」より 著者:宮本百合子
云う私共丈の遊びをしたりして居ると多分昼頃だったと思う、母が眼を腫らして茶色の雨
ゴートを着たなり一人でポツンと帰って来た。 叔父は到頭亡くなって仕舞ったのであ....
「読書と著書」より 著者:矢内原忠雄
と題するものがある。ロマ帝国と英帝国とは、いろいろの点で対比するに興味がある。西
ゴート族の王アラリックがロマを陥れた事件を動機として、アウグスチヌスは『神の国』....