» シート

「シート〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

シートの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
わが妻の記」より 著者:伊丹万作
な人はいない」といつて崇拝しているのである。 その他で一番おもしろがつたのは『シートン動物記』で、これは六冊息もつがずに読んでしまつた。 映画。映画はあまり....
赤外線男」より 著者:海野十三
きつかれたダンサーというので、いままでアブれ勝ちだったのが急に流行っ児になって、シートがぐんぐん上へ昇っていった。 こうなると何事も、暗闇だからといって安心し....
月世界跋渉記」より 著者:江見水蔭
絶えず昼で朝も晩も何にもない。 しかしいずれも身体は綿のように疲れているので、シートの上に寐るや否やぐっすりと寐込んで了った。 かれこれ三時間もたった頃博士....
青い風呂敷包」より 著者:大倉燁子
銀行の出入口がある。掃除をしていた小使の一人が何気なく車内を覗いて見ると愕いた。シートの上に青い顔をして仰向けに倒れている女がある、細い頸には純白のマフラを巻き....
恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
ヴァを着て、夫人と一緒に玄関へ出た。そこにはニューフォードが横附けになっていた。シートに腰を下すと、私はわざとゆっくりと、落ちつき払って、シガレットに火を点じ、....
黒猫十三」より 著者:大倉燁子
ームの電燈が消えているので、車内は暗くって、硝子窓から、時折さし込む街燈の灯も、シートの下までは届かなかった。 「君、ちょっと、電気を点けてくれないか」 運転....
死の快走船」より 著者:大阪圭吉
を快く撫で廻す。下男の早川は、ヨットの艫綱を岩の間の杭に縛りつけたり、船小屋からシートを取り出してヨットの船体へ打掛けたりしていたので、私達よりもずっと遅れてし....
デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
の売場でも何時の間にか出勤した大勢の店員や売子達が、商品の上に覆われた白|更紗のシートを畳んだり、新しい商品を運んだりして忙しく立働いているのを、エレベーターの....
白妖」より 著者:大阪圭吉
。 自動車の中は藻抜けの空だ。けれどもやがて大月氏は、屈み込んで、操縦席の後のシートの肌から、血に穢れて異様にからまった、長い、幾筋かの白髪を掴みあげた。 ....
鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
の気持で、熱海の梅林が見度くなり、良人と、新橋駅から汽車に乗った。すると真向いのシートからつと立ち上って「やあ!」と懐しげに声を掛けたのは麻川荘之介氏であった。....
」より 著者:岡本かの子
石垣の角まで、引っぱって行く。オールを入れて左右のハンドルを片手で握り乍ら素早くシートへ彼女は腰を滑り込ます。ローロックのピンを捻じると、石垣へ手をやり、あと先....
四月馬鹿」より 著者:織田作之助
いからだを車の中へかかえ入れた。 そして天下茶屋のアパートの前へ車をつけると、シートの上へ倒れていた彼はむっくり起き上って、袂の中から五円紙幣を掴み出すと、そ....
エキゾチックな港街」より 著者:小野佐世男
話しかけて見ると、 O・K・オーケー。 と、ドアーを開けてくれた。やれやれとシートに腰をおろして外をながめると、軍港時代は知らぬがなるほど街は白い西洋菓子の....
単独行」より 著者:加藤文太郎
根が本尾根であった。本尾根はちょっと痩せていたのでスキーをぬいだ。その頃から張りシートがまたまくれてきて登行が困難になった。取付シールを持たなかったことを後悔す....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
をいって居るのではないか知らんと思いましたから、チベット文法を精確に説明したる「シートゥ」ラマの主義を取らないかというて尋ねますと彼は「シートゥ」の名は聞いたが....