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「スリル〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

スリルの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
火薬船」より 著者:海野十三
た。これなら、彼のあこがれている冒険味百パーセントの世界だ。彼は、当分この船で、スリルを満喫したいとかんがえた。 それだけではない、竹見をしてこのノーマ号に停....
競馬」より 著者:織田作之助
らね、西鶴《さいかく》の五人女に「乗り掛ったる馬」という言葉があるが、僕はこんなスリルを捨てて女に乗り掛ろうとは思わんよ……という話を聴きながら競走《レース》を....
好奇心」より 著者:織田作之助
がみな美人である如く。お岩だってもとは美人だったと、知らぬが仏の宮枝は、ぐさりとスリルを感ずる。知らぬが仏。全く何も知らぬ。チャンスがなかったのだ。手術みたいな....
土曜夫人」より 著者:織田作之助
たれにも頼らず自活して行くむずかしさを思ったが、そのむずかしさが自分の能力を試すスリルだと、ひそかに家を出て京都へ来たのだ……。 おそくまでともっている紅屋橋....
夜の構図」より 著者:織田作之助
もいい。君でもいい」 「あなたは行く積りですか」 「君はどうですか」 「さあね。スリルはありますね。しかし、あなたとかち合うと拙いですな」 「大丈夫。かち合うこ....
花模様女剣戟」より 著者:小野佐世男
ないけれどすごいニュースよ。ではお待ちしているわよ、サヨナラ」 オホッ、すごいスリルだぞと浅草は六区のひょうたん池の端に飛んでいったら、喧嘩どころか、馬鹿に静....
私の洋画経歴」より 著者:小野佐世男
し本気になって心配をし、ニック・カーターという名探偵が現われてこれを救うという大スリルに心を踊らしたのが、そもそも泰西活動大写真を見た最初であった。 それから....
アラン島」より 著者:片山広子
ら帰つて来ない幾つかの舟を心配してゐる大勢の女や老人子供たち。体がふるへるやうなスリルと、時たまの休息のやうな静かな明るい景。この映画には一つの物語もなく恋愛も....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
どは、その一種である。 怪奇劇 怪奇、グロテスクな事件、情景を舞台にのせ、観客にスリルの快感、こわいもの見たさの好奇心をそそろうとする演劇。パリのグラン・ギニョ....
光は影を」より 著者:岸田国士
「当つてみてもいゝが、そこまで腹をきめたら、別に輪タクには限るまい。もうちつと、スリルのある商売はないか?」 「輪タクも、やりようじや、スリル満点らしいぜ。おれ....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
だということもなく、善悪の判断などわかる筈もなかった。――相変らず私は、ある種のスリルを満喫していた。 そのうちに、踊りの稽古が、あまり派手好みでない母に、少....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
の公然たる性格だから、東京にはジャングルがあるのである。 しかしジャングルにはスリルがある。虎や狼こわくはない、というのはカンカン娘だけではなくて、酔っ払いは....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
うに見える恐怖感というものを身にしみている私には、(もっとも、そこに賭に挑戦するスリルも愉快もあるのだが)田中選手のケタ外れの比率を見ると、ほれぼれと血肉躍動す....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
通り。ウカツに見せられぬ道理である。 「フウム、事実としてみれば、これはいさゝかスリルある取引きではあるね」 と半平は腕をくんで、ニヤニヤとサルトルを見つめた....
探偵小説とは」より 著者:坂口安吾
、こうは行かない。職業化して多作を強いられると、勢い推理小説以外の怪奇小説とか、スリル小説、ユーモア探偵というようなもので、お茶を濁すということになる。 江戸....