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テラス
「テラス〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
テラスの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
そして、また大通りのショー・ウィンドウのあかあかとてらしたところや、キャフェの
テラスの前を、ぶらぶらとあるいた。
テラスというのは、キャフェの前の人道に椅子、テ....
「異国食餌抄」より 著者:岡本かの子
夕食前の小半時、巴里のキャフェの
テラスは特別に混雑する。一日の仕事が一段落ついて、今少しすれば食欲|三昧の時が来....
「巴里の秋」より 著者:岡本かの子
いアメリカの金持ち女などが停ち止って覗いているのなどたまたま眼につく。キャフェの
テラスに並んでうそ寒く肩をしぼめながら誂えたコーヒの色は一きわきめのなかに弾力の....
「巴里のキャフェ」より 著者:岡本かの子
き加減を試みる。歩道へ半分ほどもテーブルを並べ出して、角隅を硝子屏風で囲ってある
テラスのまん中に置いた円い暖炉が背中にだけ熱い。 眉毛と髪の毛がまっ白な北欧の....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
下に出ると、そこは袋廊下の行き詰りになっていて、左は、本館の横手にある旋廻階段の
テラスに出る扉。右へ数えて五つ目が現場の室だった。部厚な扉の両面には、古拙な野生....
「審判」より 著者:カフカフランツ
この前の二人は、電車に乗って、Kの行く道を横切ったのだが、カミナーはあるカフェの
テラスにすわっていて、Kが通り過ぎると、物珍しそうに手すりの上に身体を乗り出した....
「火の扉」より 著者:岸田国士
つて、部屋を出て行つた。 ひとりきりになると、市ノ瀬牧人は、これも座をたつて、
テラスの方へゆつくり歩を運んだ。なにもかも終つたという感じと、軽い新たな好奇心と....
「かもめ」より 著者:神西清
っしゃるくせに、まだ私をやきもきさせたいのねえ。ゆうべだって、わざと一晩じゅう、
テラスに出てらしたり…… ドールン (口ずさむ)「言うなかれ、君、青春を失いしと....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
ばかりにあざやかな色を見せています。 このアーチを潜った奥が、初めて広々とした
テラスになって、籐椅子の三、四脚が取り囲んだ向うに、五十七、八とも思われる洋服の....
「日本歴史の研究に於ける科学的態度」より 著者:津田左右吉
の根本の考に変りはない。そうしてこの考から、神代という時代が事実あったとし、アマ
テラス・オオミカミ(天照大神)を実在の人物とし、皇室の万世一系であることはこの大....
「株式仲買店々員」より 著者:ドイルアーサー・コナン
話の本題にやって来ました。――私はハムステッド町に間借をしてたんです。ポーター・
テラス十七番地です。――ちょうど、私の勤めがきまった日の夕方、私は煙草を吸いなが....
「放浪作家の冒険」より 著者:西尾正
たもののスロオガンだが、こう決心すると、すばやく寝巻をきかえて、トトトッと裏手の
テラスへでた。ところが、哀しい曇影のよどんだ貧乏長屋のたてこむせまい路地々々のそ....
「闘牛」より 著者:野上豊一郎
することはできない。 その前側の見物席はバレラスとかコントラバレスとか、デラン
テラスとか、位置に依ってそういう風に呼ばれ、アフィシオナドス(通人たち)の争って....
「吹雪のユンクフラウ」より 著者:野上豊一郎
暖房の装置もよく、室内は外套を脱いでいて丁度程よい暖かさだった。 サロンの外の
テラスに出ると、すぐ東にはメンヒの峰(四一〇五米)が、西南にはユンクフラウの峰(....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
……陶磁を見るのは、案外に疲れるものですな……どうです、むこうで、お茶でも……」
テラスに吹く風 池の面《も》をとざす青々とした杉苔《すぎごけ》のあいだで、とき....