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トニック
「トニック〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
トニックの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
るから、恐らくある特別の状態にあるらしい。 「これを友人とも相談して、エレクトロ
トニックの状態と名づけることにした。 「この状態は、その継続している間は別に電気....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
その変体が色々な形を取って起り、或る時はその本務的な目的から全く切り放されたプラ
トニック・ラヴともなり、又かかる関係の中に、人類が思いもかけぬよき収得をする場合....
「人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
ング教授の云うように、美しい母を持った者は、美しい女性に対して、驚くべきほどプラ
トニックであるとすれば、とりもなおさず儀右衛門のそれは、一種の女性恐怖にほかなら....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
けで充分だ」 そうはいったものの、しかし間もなく起った「北山老人は東銀子にプラ
トニックラブを捧げている」という噂を、北山自身敢て否定しなかった。そう思わせて置....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
われながらあいそが尽きた。 「するなら、どんな恋愛をしたいの?」 「そうね。プラ
トニックラヴね」 女って皆そう言うと思った。はかない女の郷愁だろう。 「プラト....
「怪しの館」より 著者:国枝史郎
西洋の言葉でいいますと――これは琢磨氏に聞いたのですが、何んとかいったっけ、プラ
トニック・ラヴか――心ばかりの恋をささげ、肉体は依然として処女のままで、奉仕して....
「女性の諸問題」より 著者:倉田百三
と感覚をこえんとする要請を持っていなければならないのは当然である。この意味でプラ
トニックな要請を持っていないものは処女ではない。それが処女の魅力である。感覚と肉....
「恋愛論」より 著者:坂口安吾
であり、空虚である。物自体が詩であるときに、初めて詩にイノチがありうる。 プラ
トニック・ラヴと称して、精神的恋愛を高尚だというのも妙だが、肉体は軽蔑しない方が....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
して不自然ではないのである。 彼が一目会いたいと思ったタイピストと彼とは、プラ
トニックなものであったらしく、彼はただ彼女の誠意を愛し、又、娘のように可愛く思っ....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
個性を見抜き、それを温かに育てて下さったのである。姉さんと兄さんと僕と三人、プラ
トニックな高い結びつきがあった。神聖な同盟があった。そうして姉さんは、理性に於て....
「八十八夜」より 著者:太宰治
名をさえ俗事と見なして、てんで無関心、うわのそらで、謂《い》わば、ひたすらにプラ
トニックであって、よろずに疎《うと》いおのれの姿をひそかに愛し、高尚なことではな....
「安重根」より 著者:谷譲次
夕刊売りの少年が上手から駈けて来る。 夕刊売り 夕刊! 夕刊! ハルビンウェス
トニック夕刊! 三人の様子に好奇気に立ち停まる。禹徳淳が夕刊を買って下手へ追いや....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
に入学の計画がしてみたくなる。時には、主僧にプラトンの「アイデア」を質問してプラ
トニックラヴなどということを考えてみることもあった。「行田文学」にやる新体詩も、....
「黴」より 著者:徳田秋声
れでもそのころ温泉場にいたある女から来た手紙や、大阪で少い時分の笹村が、淡いプラ
トニック・ラヴに陥ちていた女の手紙は、そんなことを誇張したがるお銀のためには、得....
「野ざらし」より 著者:豊島与志雄
あの女に夢中になったものさ。僕も二三度引張って行かれたが、あの女には確かに、プラ
トニックな恋《ラヴ》の相手には適してるらしいエクセントリックな所があるね。そのう....