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トルコ帽
「トルコ帽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
トルコ帽の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
んしん》も見える。黒猫も始めは変りはない。しかしいつか頭の上に流蘇《ふさ》の長い
トルコ帽をかぶっている。
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「坊ちゃん、スウェエタア....
「旅日記から」より 著者:寺田寅彦
星が、いつのまにか、もう見上げるように高くなっていた。 スエズで買ったそろいの
トルコ帽をかぶったジェルサレム行きの一行十人ばかり、シェンケの側の甲板で卓を囲ん....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
ボクノヨブコエワスレタカ。何だと思ったらかごの鳥の唄だった。帽子の下に、もう一つ
トルコ帽をかぶって、仲々意気な姿だった。
「ニカイ アガリマショウ。」
若いト....
「石油の都バクーへ」より 著者:宮本百合子
りへ出て地図を買い、通行人に交って街をぶらつきはじめた。すれ違う連中の八分通りは
トルコ帽をかぶったペルシア人、韃靼《だったん》人である。耳の長い驢馬がふりわけに....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
ジプトの黒人と、アラビヤ人と、欧洲人とのごっちゃまぜだから面白い。黒い人は皆赤い
トルコ帽を被っている。 何れマルセーイユへつけば、又手紙をかく事にする。 も....
「「禰宜様宮田」創作メモ」より 著者:宮本百合子
告が通る。広い桜の生わった野道を、多勢の子供にぞろぞろとあとをつかれながら、赤い
トルコ帽に、あさぎの服を着た楽隊を先頭にして、足に高い棒材でつぎ足しをし、顔を白....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
い小家でした。黒海をゆっくり渡って、ヤルタへ上陸して、耳にネムの花を差して、赤い
トルコ帽をかぶったダッタンの少年がロバを追って行く景色などを見ると、この辺が古い....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
の商人がいた。高利貸しの類《たぐい》で、粗悪なラシャやセルや綾織布《あやおり》や
トルコ帽などを製造して五十万ばかりを得たのだった。一生のうちで彼は一人の不幸な人....
「処女の木とアブ・サルガ」より 著者:野上豊一郎
を見てしまって私たちが車に乗ると、それまでは筋骨逞ましいサイドが赤いタルブシュ(
トルコ帽)をかぶって鞭を持って傍に付いていたので寄りつかなかった彼等が、用心棒も....
「七重文化の都市」より 著者:野上豊一郎
もヨーロッパ風の服装をした者が多く、それでも黒房のついた赤いタルブシュ(謂わゆる
トルコ帽)だけはかぶっている。われわれの親愛なサイド君も、脊広を着て、そのでっか....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
。ところが、その村に、山中の自然生活をひきあげてきた彼が住んでいたのである。彼は
トルコ帽をかぶって歩いていた。私が子供たちをつれて自然林へ図画を書かせに歩いてい....
「かしわばやしの夜」より 著者:宮沢賢治
うしろからえり首をつかまれました。 びっくりして振《ふ》りむいてみますと、赤い
トルコ帽《ぼう》をかぶり、鼠《ねずみ》いろのへんなだぶだぶの着ものを着て、靴《く....
「曲馬団の「トッテンカン」」より 著者:下村千秋
いちばん先に、赤い
トルコ帽をかむった一寸法師がよちよち歩いて来ます。その後から、目のところだけ切り....