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ドキドキ
「ドキドキ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ドキドキの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
配そうにききました。 「メキネズさんはコルドバへ行きましたよ。」 マルコは胸が
ドキドキしました。 「コルドバ? コルドバってどこです、そして奉公していた女はど....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
障子は引いてある。……そこに切張の紙に目隠しされて、あの女が染次か、と思う、胸が
ドキドキして、また行過ぎる。 トあの鼠鳴がこっちを見た。狐のようで鼻が白い。 ....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
の歌のように聞きなすったのが、まあ! ないんでしょう。目のせいか、と擦りながら、
ドキドキする胸で、棒立ちに、仕事場を出て見なすったそうですがね、……盗まれたに違....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
た。 「趙……趙家がやられた。掠奪……」小Dは息をはずませていた。 阿Qも胸が
ドキドキした。小Dはそう言ってしまうと歩き出した。阿Qはいったん逃げ出したものの....
「狂人日記」より 著者:井上紅梅
肉を食いその皮に寝ぬべしと言った。当時わたしはまだ小さかったが、しばらくの間胸が
ドキドキしていた。先日|狼村の小作人が来て、肝を食べた話をすると、彼は格別驚きも....
「恐竜島」より 著者:海野十三
難だったに違いない。ましてマルタンはふとっている。ただでさえかけ出すのに、心臓が
ドキドキする方だ。マルタンのこまりぬいたようすがよくわかる。 「最後にころんだ時....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
だ。そしてそいつがいま、花瓶のなかからでてこようとしているのだ。 二少年の胸は
ドキドキ躍った。額からビッショリと汗が流れた。二人は夢中になって、天窓のわくにし....
「梟の眼」より 著者:大倉燁子
いい。ベルを鳴すまで、――来ちゃいけないよ」と我知らず、きつく云って、陽子は胸を
ドキドキさせながら、応接室のドアをさっと開けた。果して――。 薄墨色の女は、に....
「香水紳士」より 著者:大阪圭吉
れへよりかかってしまった。 なんという恐しいことだろう! からだ中の血潮が、
ドキドキと逆流するようだ。とてもジッとしていられない。が、さりとて、妙に体が硬張....
「好奇心」より 著者:織田作之助
ルはあった。 ある夜、寂しい道。もしもし。男だ。一緒に歩きませんか。ええ。胸が
ドキドキした。立ち停る。男の手が肩に。はっと思った途端宮枝は男を投げ飛ばしていた。....
「雪の塔」より 著者:海若藍平
かこんなものが本当にいようとは思わなかったので、何とあいさつしてよいやら、只胸を
ドキドキさして、顔を真赤にしてお辞儀をして座りました。 二人がここで頂いた御馳....
「雪後」より 著者:梶井基次郎
はおまえを愛している」 ふと少女はそんな囁《ささや》きを風のなかに聞いた。胸が
ドキドキした。しかし速力が緩み、風の唸《うな》りが消え、なだらかに橇が止まる頃に....
「くまと車掌」より 著者:木内高音
って、心臓の鼓動までも止めるようにしていた。もっとも、そんな時にはかえって心臓は
ドキドキとはげしく打ったことだろうが……。じょうだんはさておき、二|分……三分…....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
のだ。彼らと一緒に向かうのだ。彼ら探険隊の一行と―― 私は喜びと不安とのために
ドキドキ心臓が動悸をうつ。しかし勇気が衰えない。何んの勇気が衰えるものか。何がい....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
を気まぐれであるいは不注意で殺したのにも似た罪である。殺人や強姦やすべて人の心を
ドキドキさせることは、最小限度で書くことを用意すべきである。もししいて書くならば....