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「ドグマ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

ドグマの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
霊訓」より 著者:浅野和三郎
問題につきて討究を重ねた。彼の宗教心は飽くまで強いのであるが、しかし在来の神学的ドグマは、到底彼の鋭利直截なる研究的良心を充たすに足りなくなったのであった。彼は....
二葉亭四迷」より 著者:内田魯庵
対しては満足して蝸殻の小天地に安息しておる。懐疑といい疑惑というもその議論は総てドグマの城壁を固めて而してドグマを以て徹底した思想とし安心し切っておる。二葉亭が....
二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
疑いがあるから哲学がある、疑いがなくて仮定の名の下に或る前提を定めて掛るなら最うドグマであって哲学でないといっていた。が、一切の前提を破壊してしまったならドコま....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
何処までも疑問を追究する論理であって、もし最後の疑問を決定してしまったならそれはドグマであってフィロソフィーでなくなってしまうと。また曰く、人生の興味は不可解で....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
的な暗示と、力調とのある直観的把握と高貴の徳との支配する世界に立つならば、日蓮のドグマと、矜恃と、ある意味で偏執狂的な態度とは興味津々たるものがあるのである。わ....
党生活者」より 著者:小林多喜二
ゞそれを「極左的だ」と云ったかのように、それに力をこめて云った。 私は「独断《ドグマ》」ではなく、「納得」によって闘争を進めて行かなくてはならぬ。それで私は黙....
金銭無情」より 著者:坂口安吾
りやしない。王様の構図は夜の宮殿なのだから、無智無学のパンパンどもの臍をまくつたドグマチズムに驚くことはないのだとタカをくゝつてゐる。 彼は然し思索癖の哲人に....
歴史と事実」より 著者:坂口安吾
して万能の鏡ではなく、我々の周辺には屋久島の神代杉が無数にあり、詮ずれば、一個のドグマを信ずる外に法がない。さりとて、屋久島へ旅行して神代杉の密林を突きとめるこ....
法学とは何か」より 著者:末弘厳太郎
おかなければならないことは、今でも法律家のあいだには「法秩序の完全無欠性」というドグマが力を持っていることである。例えば、裁判官は必ず法によって裁判しなければな....
(私はさきごろ)」より 著者:高村光太郎
法王と常に顔を合せながら、彼はまったくその外側に息づいていた。彼はそれらのもののドグマをそのままには受取らず、時代の常識としての宗教に仕えるかわりにもっと別の次....
イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
、問題は或る意味に於て予想そのものである(但し問題は常に批判されたる予想であってドグマであってはならない。そしてドグマからの自由は必ずしも予想からの自由ではない....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
ぐらさねばならない。そうしなければマルクス主義哲学は、唯物弁証法の哲学は、死んだドグマとなるだろう。そこでソヴェート同盟の哲学は、仮にまだ充分に諸問題を占有して....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
、吾々の実際生活の必要を離れた(それを彼は「形而上学」と呼んでいるらしい)一定のドグマのことではない。物質が精神よりも存在上先であったということが本当であるにし....
辞典」より 著者:戸坂潤
云い表わされるイギリス新興ブルジョアジーの論理学的代表者である。彼によれば聖書やドグマの代りに自然そのものを認識することが必要なのであって、そのための唯一の手段....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
のリード的な常識の観念には多くの弱点が含まれている。第一一定のテーゼの形をなしたドグマが公理として常識の内容になるという説明は極めて無理だと云わねばなるまい。と....