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ドロン
「ドロン〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ドロンの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
になった。その次第は前に述べた。 翌年にはローヤル・ソサイテーが、ヘルシェル、
ドロンド、並びにファラデーの三人に、光学器械に用うるガラスの研究を依頼した。化学....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
かろう」 杜は誰に云うともなくそう云った。 側らには小さな溝が、流れもしない
ドロンとした水を湛えている。それから太い大樹の無惨な焼け残りが、まるで陸に上った....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
色は紅に移り、次第次第に輪廓がハッキリして来ました。やがてのことに、青味を帯びた
ドロンとした液体が、クネクネとまるで海蛇の巣を覗いたときはこうもあろうかというよ....
「「生活」+「戦争」+「競技」÷0=能」より 著者:癋見鈍太郎
いや、某もさように存じておったところ……」 「さらば」 「さらば」 というので
ドロンゲームになったが、後にこの二人は某侯の御前で出会して、本名を名乗り合って莫....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
色。時々刻々眼先が変りだんだん進んで来ますと、ヒマラヤ山中の名物であるロードデン
ドロンというその色の鮮かさといったら何と形容してよいか分らぬほど。美しい花(小木....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
前川から三百円ばかり貰った。 新子も、草履を買ったり、好みの帯止めを買ったり、
ドロンウォークの麻のハンカチーフを、半ダース買ったり、実用というのではない、形の....
「隠亡堀」より 著者:国枝史郎
枯蘆が茂っていた。また一所に樋の口があった。枯れた苔が食っ付いていた。 前方は
ドロンとした堀であった。さあ、確に鰻は居そうだ。 土手の背後に石地蔵があった。....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
にある道具といえば、ペロリと下った太い眉、これもペロリと下ってはいるが、そうして
ドロンと濁ってはいるが、油断なく四方へ視線を配る、二重眼瞼の大きい眼、太くて偏平....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
流しの武士が、頬杖をついて寝そべっている。年の頃は三十七八、色蒼黒く気味が悪い。
ドロンと濁ってはいるけれど、油断も隙もならないような、妙な底光を漂わした眼、しか....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
て紹介するのだ。私は慄と悪寒を感じるのだ、私に忍術の心得があったら、こんな場合、
ドロンといって消滅してしまうところなのだが、松之助でないから駄目だ。 かくして....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
酒の酩酊と同じようにモーローとカスンでくるのであるが、酒より重くネットリと、又、
ドロンと澱みのようなものができて、酒の酩酊よりもコンゼンたる経過を経験する。睡眠....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
高跳に優勝らしきことをやったことがあった。この日は大雨で、トラックもフィールドも
ドロンコである。当時は外苑競技場が未完成で、日本の主要な競技会は駒場農大の二百八....
「裏切り」より 著者:坂口安吾
。 しかし、セラダは怒りました。小夜子サンにジャンジャンチップをやったあげくの
ドロンですから、胸がおさまらなかったのでしょう。 その晩、日野が八千代サンをと....
「桐生通信」より 著者:坂口安吾
るのが例であった。まれに太陽が顔を出すとそれは雪のあとで、ちょっとの時間で町中を
ドロンコにしてしまう。冬の太陽というものはそういう悪作用をのこすためにちょっと顔....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
蔵が脱出だけの目的と察しているから、彼の救援を当にしていないが、まさかに百万円の
ドロンまでは察しがつかなかった。 その十七 マニ教天草商事遷座のこと 怒....