ニコライ堂[語句情報] » ニコライ堂

「ニコライ堂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

ニコライ堂の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
ラップは得々《とくとく》と僕といっしょにこの大寺院へ出かけました。なるほどそれはニコライ堂の十倍もある大建築です。のみならずあらゆる建築様式を一つに組み上げた大....
M侯爵と写真師」より 著者:菊池寛
かでも「撮ったが勝」です。いつか、日本で客死したルーマニア公使の葬式が、駿河台のニコライ堂で行われた時でした。まだ若い美しい未亡人が、祈祷の最中に泣き崩れている....
押絵の奇蹟」より 著者:夢野久作
(以下を省く) それからちょうど夕方の事でした。ずっと遠くの駿河台の方からニコライ堂の鐘の音が聞こえますと間もなく、図書館の人が窓を閉め始めましたので私は....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
聖アレキセイ寺院――。世俗に聖堂と呼ばれている、このニコライ堂そっくりな天主教の大伽藍が、雑木林に囲まれた東京の西郊Iの丘地に、R大....
斜陽」より 著者:太宰治
はレニンの本を読まないで返したのだ。 「読んだ?」 「ごめんね。読まなかったの」ニコライ堂の見える橋の上だった。 「なぜ? どうして?」 そのお友達は、私より....
安重根」より 著者:谷譲次
のような扉。ドアを開けると急傾斜の階段の上り口が見える。窓を通して、人家の屋根、ニコライ堂、禿山などのウラジオ風景。遠くに一線の海。 壁は、露語と朝鮮語の宣伝び....
旅愁」より 著者:横光利一
喫茶店を選んで入った。 「あなたの兄さん、御機嫌はどうです。」 晴れた空の中にニコライ堂の円頂もよく見えた。下の濠の傍を辷る省線の屋根を見降ろし、千鶴子と対き....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
処女の姿こそは、私の印象するSUOMIの全部だ。 どこからでも見えるもの――旧ニコライ堂。 どこにでも見かけるもの――OSAKEという広告、と言っても、禁酒....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
《たまご》の黄身《きみ》をまん中にして白身を四角や三角に焼くのが上手だ、駿河台へニコライ堂が建つとき連れてってくれたのもこの伯母さんだ。ヴィオリンの音《ね》や、....
白い朝」より 著者:豊島与志雄
ら聖橋へぬけようとする途中で、芝田さんは急に車をとめさして、降りてしまいました。ニコライ堂の下のところで、広い淋しい薄暗い街路です。石垣や大きな建物や、空地の板....
誰が・何時・何処で・何をした」より 著者:竹久夢二
くわえて肩をあげて、ついついという足どりで、歩いて見たいのでした。 「なあんだ、ニコライ堂は帽子を脱いでしまったじゃないか」 塔を見あげながら生意気らしくズボ....