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バイオリン
「バイオリン〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
バイオリンの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
う写真を作つてその音楽の吹込みをしたとき大阪から来た楽士の中に混つて毛谷平吉氏が
バイオリンを弾いている姿を見かけて、私はむかし懐しい想いをしたことであつたが、同....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
これが東京電気との最初の縁故となった。 私は独身生活のさびしさをまぎらすために
バイオリンを習ったりしたが、ときには五十銭玉一つ握り、万一の用意に一円札をたび裏....
「海のかなた」より 著者:小川未明
からともなく、一人のおじいさんが、この城跡のある村にはいってきました。手に一つの
バイオリンを持ち、脊中に箱を負っていました。 おじいさんは、上手に
バイオリンを....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
来ると、もうそこからは夜店の外れでしょう、底が抜けたように薄暗く、演歌師の奏でる
バイオリンの響きは、夜店の果てまで来たもの哀しさでした。 しかし、私がもう一度....
「神経」より 著者:織田作之助
人を真似た某大官の演説は、砕けすぎて気を許したのか、お国言葉の東北弁まるだしだ。
バイオリンの天才少女の辻久子は、八つか九つの時、豆腐屋のラッパの音を聴いただけで....
「灰だらけ姫」より 著者:楠山正雄
た。すると、広間の中はたちまち、しんと静まりかえって、みんなダンスをやめました。
バイオリンの音もしなくなりました。それは、このめずらしいお客さまの美しさに、たれ....
「眠る森のお姫さま」より 著者:楠山正雄
。そこで夕飯の食卓について、王女づきの女官たちがお給仕に立ちました。そのあいだ、
バイオリンだの、木笛だのが、百年まえの古い曲をかなでました。それは、百年まえの古....
「レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
尚その他いろいろの楽器、例えば死せる人を弔う鐘、遂げられざる恋の憂いを洩らす憐の
バイオリン、悪魔の誘惑を意味する銀の竪琴、騎士の吹く角の笛、楯につけたる鉄と真鍮....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
左手に太い一尺余の竹をもつ。竹の上部は削られて空洞になってるが、これを胸に当てて
バイオリンのようにもち、右手に割り箸を合せたようなササラをもち、ササラで竹をこす....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
た。 そのころ学校内で奇怪な風説が伝わった、生徒の中で女学生と交際し、ピアノや
バイオリンの合奏をしたり、手紙を交換したり、飲食店に出入りしたりするものがある、....
「駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
れたが、ちょっと大槻に会釈してそのまま階段の方に歩む。手には元禄模様の華美な袋に
バイオリンを入れて、水色絹に琥珀の柄の付いた小形の洋傘を提げている。 大槻はす....
「桜の園」より 著者:神西清
澄ます) ガーエフ あれは、ここの有名なユダヤ人の楽団だよ。ほら覚えてるだろう。
バイオリンが四つに、フルートとコントラバスさ。 ラネーフスカヤ あれ、まだあるの....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
ること行燈とラムプを取換えるが如く、琴、三味線、長唄、浄瑠璃を蹴飛ばしてピアノ、
バイオリン、風琴、オルガンを珍重すること傘を洋傘に見換える如くであった。朝野の顕....
「旅日記から」より 著者:寺田寅彦
玉ねぎや馬鈴薯に交じって椰子の実やじゃぼん、それから獣肉も干し魚もある。八百屋が
バイオリンを鳴らしている。菓汁の飲料を売る水屋の小僧もあき罐をたたいて踊りながら....
「「手首」の問題」より 著者:寺田寅彦
バイオリンやセロをひいてよい音を出すのはなかなかむつかしいものである。同じ楽器を....