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「バスケット〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

バスケットの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
子供の病気」より 著者:芥川竜之介
い》な言葉を使っていた。そこへ着物を更《あらた》めた妻も羽根布団《はねぶとん》やバスケットを運んで来た。「では行って参ります」妻は自分の前へ両手をつき、妙に真面....
ひこうかばん」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
の歌をきくなんて、とんでもない。そういうことは愛国的だといえようか、市場がよいのバスケット君にはんだんしておもらい申しましょう。」 ところで、バスケットは、お....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
ットフォームへ、しかも下りたのはただ二人で、改札口へ渡るべき橋もない。 一人がバスケットと、一人が一升|壜を下げて、月はなけれど敷板の霜に寒い影を映しながら、....
小春の狐」より 著者:泉鏡花
一 朝――この湖の名ぶつと聞く、蜆の汁で。……燗をさせるのも面倒だから、バスケットの中へ持参のウイスキイを一口。蜆汁にウイスキイでは、ちと取合せが妙だが....
眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
ぞっとしたような、雲に連なる、山々のひしと再び窓に来て、身に迫るのを覚えもした。バスケットに、等閑に絡めたままの、城あとの崩れ堀の苔むす石垣を這って枯れ残った小....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
尉は第三分隊長で、砲を預かっていた。 「これでやるか、――」 と長谷部大尉は、バスケットから九谷焼の小さい湯呑と、オランダで土産に買った硝子のコップとをとりだ....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
たら、お口の悪い。あたし、運動不足で困っているのよ」 「なるほど。室内体操場で、バスケットボールでもやったらどうですか」 「満員つづきで、とても番が廻ってきませ....
三十年後の世界」より 著者:海野十三
。そこには非番の艇員たちが、声をあげて遊んでいた。正吉たちもその仲間にはいって、バスケットボールをしたり、ビール壜《びん》たおしをやったりした。そして時間のたつ....
透明猫」より 著者:海野十三
なやんだ末……青二は、そっと家を出てゆくことにした。 青二は、わずかの着がえをバスケットに入れ、また片手には、透明猫を入れたふろしき包みをもち、母親に気づかれ....
あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
また、その洗濯屋の店へ刑事連が踏込んで調べてみると、山田なんとかってその配達人のバスケットの中から二百何円って大金が出て来たんです……もっとも当人は、将来自分が....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
に」 彼女はちょっと窓から、母屋の縁外の木の茂みを覗って 「いま、いないのよ。バスケットボールが好きで、YMCAへ行って、お夕飯ぎりぎりでなきゃ帰って来ないの....
海亀」より 著者:岡本綺堂
だ。銀座通りの西側にも草市の店がならんでいた。僕は美智子の革包をさげ、妹は小さいバスケットを持って、その草市の混雑のあいだを抜けて行くと、美智子は僕をみかえって....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
るだけの荷物を持ち出すことにした。わたしは週刊朝日の原稿をふところに捻じ込んで、バスケットと旅行用の鞄とを引っさげて出ると、地面がまた大きく揺らいだ。 「火の粉....
十番雑記」より 著者:岡本綺堂
路を、わたしの下駄はかちかちと蹈んで急いだ。家へ帰ると、すぐに書斎の戸棚から古いバスケットを取出した。 震災の当時、蔵書も原稿もみな焼かれてしまったのであるが....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
てゆきました。池の近所に飯を食わせるような家はないというので、弁当やビールなどをバスケットに入れて、それを小僧に持たせたのです。 三里ほどは乗合馬車にゆられて....