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「バッグ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

バッグの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
三度は必ず僕を診察にきました。また三日に一度ぐらいは僕の最初に見かけた河童、――バッグという漁夫《りょうし》も尋ねてきました。河童は我々人間が河童のことを知って....
」より 著者:芥川竜之介
三 広子《ひろこ》は化粧道具や何かを入れた銀細具《ぎんざいく》のバッグを下げたまま、何年《なんねん》にもほとんど来たことのない表慶館《ひょうけい....
売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
い襟に挿して、そうやって、引上げた褄を圧えるように、膝に置いた手に萌黄色のオペラバッグを大事そうに持っている。もう三十を幾つも越した年紀ごろから思うと、小児の土....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
曇天に聴くのみ。 ◯昨日、千葉県大和田の鷹の台クラブへ行き、ロッカー中のクラブやバッグ、靴などをとりに行ったが、すでに盗まれてしまっていてなにひとつとてもない。....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
仏が立ち上ったとき、やっと声がして、二人の女は出て来た。 「あなた、これよ。このバッグを二つ、持ってくださらない。あたしは、この小さいのを二つ持ちますわ」 仏....
火星兵団」より 著者:海野十三
まっておれと言うのに……」 この時丸木の目は、大きな鞄店の中で、りっぱなハンドバッグをたくさん前に並べ、どれを買おうかと、しきりに見ている一人の年の若い、洋装....
深夜の市長」より 著者:海野十三
。おかしな子ネ。ホラ見ていてごらんなさいよ、面白いのよ」 そういってマスミは。バッグの口を開けて、中からセロファンに包んだガムを取りだして、嫌がる絹坊の顔に押....
赤外線男」より 著者:海野十三
ヴェーターの蔭に立っていた。鶯色のコートに、お定りの狐の襟巻をして、真赤なハンドバッグをクリーム色の手袋の嵌った優雅な両手でジッと押さえていた。コートの下には小....
第五氷河期」より 著者:海野十三
見博士の娘であるという北見氷子女史の訪問をうけたのである。 氷子女史は、ハンドバッグの中から、一枚の用箋を出して、これが父からの用事であるといって、さし出した....
脳の中の麗人」より 著者:海野十三
ーを着て、赤い細いリボンをまいた黒い帽子をかぶっているあの女――ほら、いまハンドバッグを持ちかえた女だ」 「そうです、美枝子ですよ。宮川さん、放してください。僕....
流線間諜」より 著者:海野十三
箱を壊してよく調べてみたらどうだネ」と検事は云った。 「ねえ大江山君。その燐寸をバッグから出して帆村君に委せてもいいだろう」 「ええ、ようござんすとも。……では....
青い風呂敷包」より 著者:大倉燁子
江川初子がカフェー・ドラゴンからアパートへ帰ったのはかれこれ朝の五時頃であった。 彼女はハンド・バッグから室の合鍵を出し、扉を開けると、冷めたい朝風がサッと顔を撫でた、オヤと思....
機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
東京駅に着いて乗客は全部降車したが二等車の中に、パラソルとショール、鰐皮のハンドバッグ、小さいスーツケース一個が遺留されて居り、荷物の持主の姿がどこにもない。事....
魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
にはかなりの大金が入っていた、私はかあッとなって眼がくらくらとしました。ハンド・バッグが二個、一つは鰐革、一つはエナメル、開けて見ると立派なコンパクトやらクリー....
ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
ては何の感想も述べなかった。何れも運命の当然と諦めて居るらしかった。そしてハンドバッグにはいつもカスタネットを一組入れて居て、自分の職業が悲しくなるとそれを取出....