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バネ
「バネ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
バネの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蜃気楼」より 著者:芥川竜之介
砂止めの笹垣《ささがき》を後ろに海を眺めている男女だった。尤《もっと》も薄いイン
バネスに中折帽をかぶった男は新時代と呼ぶには当らなかった。しかし女の断髪は勿論《....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
眼つきをして、ぐるりと教室の中を見廻すと、それぎりで急に椅子《いす》の上へ弾機《
バネ》がはずれたように腰を下した。そうして、すでに開かれていたチョイス・リイダア....
「路上」より 著者:芥川竜之介
十九
野村《のむら》が止めるのも聞かず、俊助《しゅんすけ》は鳥打帽にイン
バネスをひっかけて、彼と一しょに森川町の下宿を出た。幸《さいわい》とうに風が落ち....
「或る女」より 著者:有島武郎
三人の乗客がどやどやと現われ出て来た。
しかもその最後から、涼しい色合いのイン
バネスを羽織《はお》った木部が続くのを感づいて、葉子の心臓は思わずはっと処女の血....
「江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
伐なものが流行り、人に喜ばれたので、芳年の絵に漆や膠で血の色を出して、見るからネ
バネバしているような血だらけのがある。この芳年の絵などが、当時の社会状態の表徴で....
「しっかり者のすずの兵隊」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
はいっていたのは、かぎタバコではありません。それは黒い小鬼でした。そら、よくある
バネじかけのびっくり箱だったのです。 「おいすずの兵隊、すこし目をほかへやれよ。....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
そんな脂切ったのがあるかと思うと、病上りの蒼っしょびれが、頬辺を凹まして、イン
バネスの下から信玄袋をぶら下げて、ごほごほ咳をしながら、日南を摺足で歩行いて行く....
「西航日録」より 著者:井上円了
費三千万円也 二十六日、朝アバディーンを発し、海岸にそいて北走し、午十二時イン
バネス(Inverness)に着す。これ、スコットランド高地(Highland)....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
ガー、カーナーボン、スノードン) スコットランド(エジンバラ、アバディーン、イン
バネス、ストラスペッフェル) アイルランド(ダブリン、ベルファスト、ロンドンデリ....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
しまう。これはロールの左右にかかる力を均等にすれば解決するのだが、これには台座に
バネを置いたり、分銅をつるしたり苦心した。 一方紙についての苦労も多かった。段....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
、愛機の席についた。 命令一下、艦橋の下に隠れていた扉が、ぱっと左右に開くと、
バネ仕掛のようにカタパルトが顔を出し、その次の瞬間、轟然たる音響もろとも風を切っ....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
ねって消し、それから煙草をつけて安楽椅子へ腰を下ろしたんだが、忽《たちま》ち彼は
バネ仕掛の人形のようにとびあがった。 「あれッ、ここに置いてあったトランクが見え....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
も人間業とは思えなかった。高い石垣を見上げたと思うと、ヒョイと長い手を伸ばして、
バネ仕掛けのように飛び越えた。まるで飛行機が曲芸飛行をしているような有様だった。....
「恐竜島」より 著者:海野十三
うか」 ケンは、ダビットが手にしている撮影機へ目をはしらせる。この撮影機の中に
バネがあって、撮影をはじめるとその
バネが中で車をまわすが、そのときにさらさらと、....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
まえまでやってきて腰をおろした。 それから、眼鏡をかけなおし、ビロードの小箱の
バネを押すと、ピンと蓋がひらいて、なかから現れたのは、おお、なんと、黄金メダルの....